新春SP スポーツマネジメントの裏側を3つの目線から探る
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1月2日(木)荘口彰久がパーソナリティを務める「ケーダッシュセカンドプレゼンツ 輝く未来のアスリート アスヤン!新春スペシャル!~若いアスリートを全力応援~」(ニッポン放送・12:00~13:30)が放送。
今や多くのアスリートが競技を続ける上で欠かせない「スポーツマネジメント」をテーマに、総勢5名のゲストが登場。
スポーツマネジメント会社から、株式会社WIN AGENT代表取締役 渡辺孝司と株式会社NewSPO.代表取締役CEO 小澤剣人。
さらに、2人のアスリートゲストも登場。W杯総合優勝、北京五輪に出場したスノーボード、ビッグエア・スロープスタイルの飛田流輝、去年第58回全日本サーフィン選手権大会で優勝し、年間ランキング1位、グランドチャンピオンに輝いたサーフィンの八尋彩子。
荘口:飛田選手、八尋選手、具体的にどんなサポートを受けているのですか?
飛田:WIN AGENTからは、海外資金を提供してくださるスポンサーさん、例えばメインスポンサーでウィルレイズさんという不動産の会社をつけてもらっています。
荘口:自分でつけてもらえませんか?って言いに行くわけにもいかないですからね。そういうことをしてもらっていろんな活動ができるようになるということですよね?
飛田:はい、そうです。あと、スケジュール管理もしてくれています。大会の予定とかをすべて組んでもらったりとか。
渡辺:担当マネージャーがいるので、やりとりし把握してもらっています。
飛田:本当に感謝しています。
荘口:八尋選手も似たような感じですか?
八尋:全然違いますね。私の場合、スケジュールに関しては全部自分でしておきたいんです。自分でやらないと気が済まないので。信用できないとかじゃないんですけど。サーフィンって自然相手で、もちろんスノーボードもそうですけど、波があるかないかでサーフィン自体ができるかできないかその時に対応しないといけないので。具体的には小澤さん、会社から営業していただいて、直接的に海とは関係ないところで資金を集められるような活動をできるようにお仕事を取っていただいたりとか、ということが多いですね。
荘口:小澤さんは、八尋選手からこれこれこういう大会に出ます、と連絡が来たら、わかった、みたいな感じですか?
小澤:あんまり教えてもらえないんですけど(笑)八尋選手のSNSで知ることもあれば、事後報告で知ることもあります。
荘口:信頼関係でしょうか?
八尋:まあ、できているんですね、そこは。
荘口:ちなみに、お2人はマネジメント会社にもっとこうしてほしいとか、こういう分野も手助けしてほしいとかはありませんか?
飛田:スノーボードのイベント等をもっとやりたいなと思っています。競技人口が減っていて物価も上がっていく中、ウインタースポーツ自体が業界的に難しいところなので。でも、そんな状況下でも夢があるすごく楽しいスポーツなので、もっといろんな人に見に行ってほしいということで、イベントとかを企画してほしいなと思います。
渡辺:過去に、雪山を守ろうというプロジェクトでオリンピアンが何人か集まって、そこに子どもたちも呼んで夢のあるイベントも開催したことがあります。
飛田:イベント内でアスリートと小さい子の交流も深めていけたら、もっと良いものになるのかなと思います。
八尋:私もそれができたらいいなと思います。私がサーフィンを始めたのは20歳になる前なんですけど、宮崎とか千葉とか波があるところでは、子どもたちも始めやすいんですよね。でも、(私の)出身の大阪では波がある海に行かないとダメなので、始めにくいんです。そこを誰かが変えていかないとどうにもならない。その手助けになればと思って、イベントもやれたらいいな、とずっと思っています。
そして、この後、スポーツビジネスに詳しいスポーツマーケティング会社「MANAGEMENT-K」共同代表・永松謙使も登場。
荘口:永松さん、スポーツビジネスにおける、ファンマーケティングとは?
永松:いわゆるオンライン、SNSとかで動画を配信するなども必要ですが、これだけでは難しい。やはり現場の熱量が大きいので、オフライン、アナログのところでも接地面を持つのが大事です。例えば、座席にすべてQRコードを貼ってみるとか、ゆるキャラのマスコットをとにかく稼働させるとか。オフラインオンライン両方の設計が大事です。
渡辺:選手にとってファンって大事ですよね。メジャーな競技、例えばフィギュアスケートなんかはファンの熱量もすごいですよね。そういうファンの層を増やす取り組みを自分の所属の選手でもできればいいなと思っています。
小澤:イベントはまさにオフラインのファンマーケティングですし、SNSももちろん、両軸がスポーツにとって大事だと思います。サッカーなら国立競技場とかで何万も集められますけど、スノーボードの雪山、サーフィンの海だと何万人も集めにくい。スポーツ的な限界がある中、ファンマーケティングをやらないと競技が発展しないので難しいところはあると思います。
荘口:永松さん、スポーツビジネスを通じて目指すことは?
永松:お金の論理って、スポーツ文脈で生きてきた方に逃げがちというか、悪とされるところがあると思いますが、何をするにもどうやって経済的に成り立っているかがないと続かない。ですので、まずそこを考えましょう、というのをアスリートも関係者も認識してくれると次のフェーズに行くのかなという気がしています。