卓球日本代表・張本智和が、4月からトヨタ自動車社員に
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トヨタ自動車の作業着を着て会見に出席した張本智和選手
張本選手本人から、「トヨタ自動車に入りたい」とオファー
卓球男子日本代表の張本智和選手が、3月24日、トヨタ自動車への入社することを発表しました。
YouTubeチャンネル「トヨタイムズスポーツ」の生配信に出演し、「4月1日からトヨタ自動車に入社することになり、所属のアスリートとして活動することになります。」と話しました。現在は、早稲田大学に在学中ですが、大学に在籍しながら、嘱託選手として活動、トヨタ自動車での所属部署などは、4月以降に決まるという事です。
生配信後には記者会見も行われましたが、試合とは違う、緊張した面持ちで現れ、「メディアの皆さんが沢山いるのと、試合後の会見とは雰囲気も違うので、緊張しています」と話し記者の笑いを誘いました。
ジャケット姿ではなく、トヨタの作業服を着て登場した張本選手は、司会を勤めた〈トヨタイムズスポーツ〉の森田京之介さんから「張本さんが『入社したい。』と言って、今回の入社が決まったそうなのですが、どうして入社したいと思ったのですか?トヨタ自動車は、これまでも協賛という形で張本選手をバックアップしてきましたが、今まで通り、協賛という道もあった訳じゃないですか?」と、入社の理由について聞かれると、「トヨタの会社全体がスポーツ選手に暖かくて、全面的にサポートしていくよ。という姿勢を、協賛という形でサポートしてもらっている中で感じました。トヨタの章男会長と初めてお会いした時は、ありがたい激励の言葉を頂いたり、パリ五輪終了直後に、現地のスタッフの皆さん・社員の皆さんが、次に向けて応援します。と言ってくれたり、国内の活動の時でも、常に応援して頂いて、本当にいつも応援して頂いている事を感じるので、それをより身近で感じたい、そして期待に応えたいという気持ちが芽生え、入社させて頂きたいなと思いました。」
それを聞いた森田さんは「私の知っている限り、トヨタの従業員の皆さんの応援は、熱苦しくて、うるさいですけど大丈夫ですか?」と質問を返すと、張本選手は「熱ければ熱いほど、大きければ大きいほど嬉しいですし、本社に伺った時に、東(あずま)本部長が、まさに(熱さを)体現されていたので嬉しいなと思いましたし、ぜひ(トヨタ自動車の皆さんに)応援に来て頂ければと思います。」と、熱苦しく、うるさい応援を歓迎しました。

卓球台の前で行われた入社記者会見
喜びは1人で味わうよりも・・・より多くの人が笑顔になれば
森田:トヨタアスリート、社員になって成し遂げたいことはありますか?
張本:まずは5月に世界卓球があるので、そこでメダルを持ち帰りたいですし、来年は愛知県豊田市でアジア競技大会あるので、地元で皆さんに金メダルをお見せできるように、そしてその先のロスで、パリで獲れなかったメダルを皆さんに持ち帰りたい、その3つですね。世界卓球・アジア大会・オリンピックというのを、大きな目標としていきたいなと思います。
森田:獲った喜びを、トヨタの人たちと一緒に分かち合いたいと
張本:そうですね。喜びは1人で味わうよりも、1人、2人、10人、100人と、一つの出来事で、より多くの人が笑顔になれれば良いと思うので、自分のたった1つの勝利を、皆さんと輪になって広げていきたいな、喜んで欲しいなと思います。

発表前に、愛知のトヨタ自動車本社に訪問した事を話す張本選手
森田:発表を前に、愛知のトヨタ自動車本社にも、一緒にいきましたね。どうでしたか?
張本:本社で働いている方も、工場で働く技術スタッフの皆さんも、全員暖かく迎えてもらえて、本当に嬉しかったです。
森田:色々、部署を周りましたが、一番印象に残っている所はどこですか?
張本:やっぱり、工場に行ったことですね。LEXUSとCROWNに乗せて頂いた時は、本当に興奮しましたし、工場で、徐々に完成していく車を見て感動したので、すぐに免許を取りたいと思いました。
森田:免許も持っていないと、車については、そんなに考えたことはなかったですか?
張本:そうですね、6年間、スポンサーをして貰うことで、街でトヨタの車を見つけて、トヨタだと思うこともありますし、海外でも、トヨタの車多いな、と思う事がありましたけど、特別、免許を取りたいなとか、この車欲しいなと思うことはなかったのですが、実際に製造されている所をみると、意識って変わるんだなと思いました。
森田:意識が変わったということは、車に乗りたいし、買いたいと
張本:そうですね。見学させて頂いたのがGRヤリスの工場だったので、ただ作るだけでなく、どのような想いで、どのようなこだわりを持って作っているのかを見ることで、ぜひGRヤリスに乗りたいなと思いました。
トヨタ自動車所属の先輩アスリートとデモンストレーションも
張本選手は、新しくなったユニフォームに着替え、デモンストレーションも行いました。
ラリーの相手を務めたのは、愛知のトヨタ自動車に勤めながら、卓球の大会に出場する卓球部から、張本選手と同じように、世界で活躍するデフ卓球の川口功人(かわぐちこうと)選手。生まれつき聴覚障がいを持つ選手で、聴覚障がい者のオリンピック・デフリンピックの日本代表選手です。
2022年のデフリンピック・ブラジル大会では、男子団体銅メダルを獲得。今年11月に東京で行われるデフリンピックでも、卓球日本代表に内定しています。
トヨタアスリートの先輩として、コメントを求められると、川口選手は「張本選手は、世界で活躍する選手で、4月に入社されるという事で、同じトヨタとして嬉しく思っています。今後とも、一緒に頑張って行けたらいいなと思っています。」と話すと、張本選手は、「川口選手のことは、存じ上げてはいたのですが、練習とか、会場で、なかなかお会いする事がなかったので、今日、お会いできてとても嬉しいです。お互いのステージで、トヨタの為に頑張っていけたらいいなと思っています。」と共闘を誓いました。
そのほか、沢山いるトヨタアスリートの中で、会いたい選手はいますか?という問いには、
張本「僕は陸上、特に駅伝が好きで、4・5年前から箱根駅伝を年始に見ています。見始めた頃、田澤廉選手が、駒澤大学にスーパールーキーとして入学されて、卒業後は、トヨタ自動車に入社されているという事で、自分は(田澤選手の)ファンで、憧れの存在でもあるので会ってみたいです。実は、前回のアジア競技大会の選手村ですれ違った事があるのですが、話しかける勇気が無くて(苦笑)、もし機会があれば、社内でも社外でも、お会いできればお話ししたいなと思います。
(トヨタイムズスポーツで対談とかは?)僕はやってみたいので、そこは森田さんにセッティングして頂いて(笑)走る事について聞いてみたいです。どうしてあんなに長い距離を、それも平地だけでなく、上りだったり、下りだったり、(田澤選手の話を)自分が活用する訳ではないんですけど、ただただ田澤選手の凄さについて知りたいなと思います。」
と、先輩トヨタアスリート達との交流も楽しみにしていました。