トヨタ新型クラウン「エステート」発売で4モデル出揃う クラウン誕生70周年に清水竜太郎チーフエンジニア「今後の活動にご期待いただければ」

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トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、3月13日(木)、東京都港区にある麻布台ヒルズアリーナにて、『「Discover Your Way Life with CROWNs.」取材会』を実施。この日、新型クラウン(エステート)が発売されたことを受けて、開発陣によるプレゼンテーションと、クラウンを愛する登壇者たちによるトークショーが行われた。

トヨタ新型クラウン「エステート」発売で4モデル出揃う クラウン誕生70周年に清水竜太郎チーフエンジニア「今後の活動にご期待いただければ」

麻布台ヒルズアリーナにて行われた取材会会場の様子

トヨタが製造・販売するクラウンは、1955年に誕生。以降、「革新と挑戦」のDNAを受け継ぎながら「もっといいクルマづくり」の考えのもと進化を続けている。

2022年には、16代目新型クラウンとして異なる個性を持つ全4シリーズを世界初公開。そして誕生から70周年となる今年、クロスオーバー・スポーツ・セダンの登場を経て最後の1つであるエステートが発売となり、ついに4モデルが出揃うこととなった。

トヨタ新型クラウン「エステート」発売で4モデル出揃う クラウン誕生70周年に清水竜太郎チーフエンジニア「今後の活動にご期待いただければ」

トヨタ・クラウンの開発陣4名

同取材会では、初めにクラウンの開発陣4名が登壇し、これまでに登場したクロスオーバー・スポーツ・セダンの製作過程や、実現までに苦労した点などをテーマにトーク。そして、新たに発売となったエステートについての詳細を明かした。

トヨタ新型クラウン「エステート」発売で4モデル出揃う クラウン誕生70周年に清水竜太郎チーフエンジニア「今後の活動にご期待いただければ」

クラウン エステート プレシャスメタル

エステートに関して、クラウン 製品企画主査・本間裕二氏は、「大人のアクティブキャビン」をコンセプトに仕事にも遊びにも一生懸命なユーザーをイメージし、「上質」「洗練」「余裕」をキーワードとして意識しながら、こだわりを持って製作したと説明。

アクティブライフを広げるラゲージスペースは、通常時に570L、リヤシート格納時に1,470Lの荷室容量を確保し、後席折りたたみ時に長さ2mの完全フルフラットスペースを生み出す新機構「ラゲージルーム拡張ボード」をトヨタとして初装備。本間氏は、アウトドア用品の持ち運びやくつろぎ空間としての利用などの用途を挙げ、「様々な使い方を想像しながら、アクティブライフを楽しんでいただけたら」とアピールした。

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クラウン エステート マッシブグレー

また、PHEV専用色として、ボディカラーは「プレシャスメタル」と「マッシブグレー」のバイトーンカラーを、インテリアカラーは、「グレイッシュブルー」を採用している。この配色について、クラウンカラーデザイナー・宍戸恵子氏は、「早朝のひんやり冷たい、凛とした空気からインスピレーションを得た」と説明。サーフィンやサイクリングなどに向かう道中のワクワク感をイメージし、その傍らにエステートがあるような情景を思い浮かべて作ったと明かした。

エステートで実現した走りに関しては、目的地に到着したあとも思い切り楽しんでもらえるようにとの思いを込めて、「ストレスフリーな走りを目指して開発を進めてきた」と本間氏は語った。その実現に向けて特にこだわったのは「直進安定性」「快適さ」の2点で、車内での会話なども含めて楽しめるようにとの願いを込め、設計されているという。

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ストレスフリーな走りでアクティブライフをさらに楽しく

開発にあたっては、試乗会やクラウン専門店「THE CROWN」などでユーザーとの交流を図っているという話も。現場で様々な声を聴きながら、日々開発に取り組んでいると語っていた。

また、「THE CROWN」のみで販売されている専門店特別仕様車「THE LIMITED-MATTE METAL」シリーズに、新たにエステートがラインナップされるという情報も。同シリーズについて、クラウンプロジェクトチーフデザイナー・宮﨑満則氏は、「さらなるクラウンブランドの広がりを持たせたいとの思いで、16代目クラウンの多様性・個性を表現する車として開発してきた」とこれまでの経緯を話し、ユーザーからの反響が大きかった同シリーズを、今回エステートを出すことで完結させたいと述べた。発売は、今年の夏頃を予定しているという。

トヨタ新型クラウン「エステート」発売で4モデル出揃う クラウン誕生70周年に清水竜太郎チーフエンジニア「今後の活動にご期待いただければ」

クラウンブランドの今後について語る清水氏

最後に、クラウンチーフエンジニア・清水竜太郎氏から、今後のクラウンブランドの活動方針が語られた。今回4モデルが出揃うこととなったクラウンについて、清水氏は、「今の時代のお客様が求める車、ライフスタイルは何かを考え抜いた答えが、この4つのクラウンだと考えています」と自信に満ちた様子でコメント。

多様性の時代に様々な生き方に寄り添い、心豊かな体験を生み出していけるよう、今回のようなイベントや専門店での交流会などに力を入れていくとして、「今年70周年のクラウンに、そして今後の活動にご期待いただければと思います」と、ユーザーへ向けて力強いメッセージを送った。

スペシャルトークセッション

開発陣によるプレゼンテーションのあとは、ラジオDJのサッシャ氏と元日本女子バレーボール選手の古賀紗理奈氏をゲストに迎えて、スペシャルトークセッションを実施。清水氏・宮﨑氏とともに、クラウンにまつわる様々な話を展開した。

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ゲストのサッシャ氏と古賀紗理那氏

サッシャ氏は、モータースポーツ中継などでクルマとレースへの愛情と豊富な知識を発揮しているほか、プライベートでもクルマ好きとして知られており、既にクロスオーバー・スポーツ・セダンの3種のクラウンに試乗している。

「3台の中でどれが1番お気に入りか」と聞かれると、サッシャ氏は悩みながらも、「クロスオーバーが1番いいとこ取りしている」と回答。しかし、クロスオーバーのみが良いというわけではなく、モードの調整によってスポーツやセダンでも日常の様々なシーンに合わせて乗ることができるとして、その汎用性をアピールした。

一方、クラウン群4種の中でスポーツの購入を決めたという古賀氏は、その理由について説明。大のクルマ好きであるという夫が“クラウンスポーツ推し”だったことでその存在を知り、自身も確認したところ、外見のかっこ良さに一目惚れしたという。

古賀氏は元々運転免許証を持っていなかったというが、購入を決めたのち、スポーツに乗るために取りに行ったことを明かし、会場を驚かせた。そのため、運転に関しては初心者の古賀氏だが、クラウンには最新の安全装備が搭載されているため、「本当に安心して乗っていただけると思います」と清水氏は話した。

トヨタ新型クラウン「エステート」発売で4モデル出揃う クラウン誕生70周年に清水竜太郎チーフエンジニア「今後の活動にご期待いただければ」

“クラウン愛”あふれるトークで盛り上がる一同

その後は、16代目クラウンの開発にあたって大事にしてきたスピリットである「革新と挑戦」をテーマに、サッシャ氏と古賀氏が、自信が“革新・挑戦”する上で大事にしていることを語る場面も。その上で、クラウンとともに過ごすこれからの未来を思い描くなど、“クラウン愛”あふれるトークに花を咲かせた。

最後に一言メッセージを求められると古賀氏は、来月納車予定だというスポーツがますます楽しみになったことを明かすとともに、今回の取材会に参加できたことへ改めて感謝。サッシャ氏は、4種のクラウンを「ぜひ試乗して乗り比べてほしい」とアピール。そして、モードを積極的に変えてみることで、クラウンの“真の姿”が見えるのではないかと話し、「ぜひ体験して楽しんでほしい」と呼び掛けた。

若いデザイナーからの提案も活躍し、開発チームが一丸となって作り上げているというトヨタ・クラウン。ユーザーの意見に積極的に耳を傾けながら、時代の流れに合わせて楽しみを提供し続けていくトヨタの今後に期待が高まる。

■「トヨタ クラウン」オフィシャルWEBサイト
https://toyota.jp/crown/

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