災害現場に立ち向かう看護教育!? 人道精神を実践する、日本赤十字看護大学にてランパンプスが徹底取材!

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受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』

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災害現場に立ち向かう看護教育!? 人道精神を実践する、日本赤十字看護大学にてランパンプスが徹底取材!

受験生を応援するため全国各地を飛び回る『おうえんしナイト』。

今回、お伺いする大学は東京都渋谷区広尾にある日本赤十字看護大学になります。日本赤十字看護大学の教育方針、受験方式、赤十字の理念などをランパンプスが取材してまいります!

災害現場に立ち向かう看護教育!? 人道精神を実践する、日本赤十字看護大学にてランパンプスが徹底取材!

――それでは、入学課の山口尚樹さんにお話を聞きに行きましょう。

災害現場に立ち向かう看護教育!? 人道精神を実践する、日本赤十字看護大学にてランパンプスが徹底取材!

小林:ランパンプスと申します。よろしくお願いします。

山口:山口と申します。よろしくお願いします。

小林:早速ですが、日本赤十字看護大学の創立の歴史を教えていただけますか?

山口:日本赤十字看護大学は、1890年に日本赤十字社の看護婦養成施設から始まりました。時代にすると日清戦争の4年前になります。養成を開始した1年後に濃尾地震という大きい地震が起き、養成施設を卒業した第1回生が実際に赴いているんです。

寺内:被災地に!

山口:時代が進んで1954年、学校法人日本赤十字女子短期大学という前身となる短期大学ができ、1986年に日本赤十字看護大学が完成しました。その後、大学院も始まり、2020年には埼玉県の大宮にさいたま看護学部というもう一つの学部ができました。

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寺内:広尾と大宮では学べる内容が違うんですか?

山口:基本的には同じ看護ですが、それぞれ特徴があります。

小林:何が違うんでしょうか?

寺内:立地!

小林:広尾だもんね。やっぱり学費が高いんですか(笑)?

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山口:そんなことはないです(笑)。広尾の看護学部では国際・災害看護教育に力を入れています。

寺内:日本は災害が多いですもんね。

山口:授業の中で、実際に、日本赤十字社の方をお呼びし、災害現場に赴く方たちから、直接、特別な授業を受けています。災害現場の救護所テントを組み立てるところから始まり、トリアージを学んだりもします。

小林:コードブルーに出てくる分類するやつですね。

山口:そうですね。また、担架を使って、災害現場を想定した実践的なシミュレーションを行うことも特徴です。

小林:看護だけじゃなく、災害時に邪魔にならない動きなんかも学ぶんですか?

山口:はい。シミュレーションの中では、看護師役と被災者役のどちらもやるので、どちらの動きも自分の中で理解して学べる環境ができています。

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寺内:すごい!

山口:大宮のさいたま看護学部は、コミュニティケア教育に力いれています。ここでの「コミュニティ」は、地域コミュニティを指しています。コミュニティ演習では、こども食堂などに学生が赴いて、集団・地域の看護を対象とする場合のケアの展開の方法などを学んでいきます。将来的に地域と病院を繋ぐパイプ役や、地域づくりを推進できる看護師になってほしいという気持ちからそうしているんです。

小林:看護師さんって、病院で働くイメージしかなかったですが、「看護ありきで、他に働く現場がある」ということも学べるんですね。

山口:ほとんどの学生は看護師として病院に就職しますが、「卒業後、いろんなところに行けるんだよ」と、先生たちもお話されています。実際に卒業生で、病院勤務した後にJICA(国際協力機構)の海外協力隊で公衆衛生隊員を担ってインドネシアに実際に派遣され、健康の啓発活動をしていた方もいます。

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寺内:看護という言葉の受け持つ範囲は幅広いんですね。だから、公衆衛生も、被災地も、地域のコミュニティにも看護が携わってくると!

小林:学生数はどれくらいいらっしゃるんですか?

山口:広尾の看護学部が、一学年定員130名で、全部で600名程度になります。大宮のさいたま看護学部が一学年定員80名で、350名程度になります。少人数での教育体制になっております。

小林:看護師はまだ女性のイメージが強いですが、学生の男女比はどうなっていますか?

山口:実際、男性は少ないですね。

寺内:「看護婦さん」って呼ばれていたから女性のイメージあるんですかね?

山口:それもあると思います。

小林:「赤十字らしさ」みたいなものはありますか?

山口:「赤十字らしさ」を教育に落とし込んでいます。実践力を重視した「看護技術演習」の科目が配置されていて、単にスキルを磨くだけではなく「実際にケアを受ける対象者にとって、どのようなケアが安楽であるのか」を常に対象者の立場に立って考えながら技術の練習に取り組んでいます。

寺内:受ける側の立場に立つと! つまり、思いやりですね!

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山口:病院実習に行く前に学内で演習をするんですが、どちらの立場の経験も積めるように、演習の中では、患者さん役もやるんです。例えば、患者さん役で頭を洗われた時に「なんかこれ嫌だな」と思ったら、自分が看護師さん役で練習した時に「さっき嫌だったからこんな風にやろう」と相手の気持ちを考えられるような教育をしています。

寺内:一方的じゃなくて双方向で!

小林:そもそも赤十字ってなんなんですか?

山口:赤十字はスイスから始まりました。昔、大きい戦争があって、とある人が、戦地に行った時に――。

小林:アンリー・デュナンですよね! 調べてきました!

山口:ありがとうございます(笑)。すごいですね! そうなんです。アンリー・デュナンが戦地で、敵味方なく、人を救ったんです。それが赤十字の始まりで、その考えが全世界に広がって日本赤十字社ができたんです。

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小林:テレビなどで、被災地で活躍している赤十字を見て、憧れて入ってくる学生さんもいらっしゃるんですか?

山口:メディアで、そういった景色を見て「かっこいいな」と憧れて入られる方もいます。災害現場で活躍したい、人のためになりたい、という考えを持って入る学生さんは多いですね。

寺内:素敵!

小林:何割くらいの方が、被災地などで活躍される仕事に就くんですか?

山口:被災地などには、すぐには行けなくて、もし行きたいのであれば、場数を踏む必要があります。

寺内:即戦力が求められますもんね。

山口:ただ、病院に災害派遣チームなどがないと派遣はされないので、そういったところを選んで就職されている方はいると思います。

小林:受験はどういう方法があるんですか?

山口:大きく分けると、総合型選抜、学校推薦型選抜、一般共通テスト利用選抜の3つにわかれます。総合型選抜は今年から始まったのですが、学業成績ではなく、その人の活動の実績、学ぶ意欲、活動ビジョン、表現力、コミュニケーション能力などを総合的に判断して合否を決定していくものになっています。

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小林:一般選抜の科目は何になりますか?

山口:国語、英語が必須で、数学、生物と理科基礎は選択必須になります。

小林:国語と英語が必須なんだ! 理系が必須かと思っていました。

山口:英語には力を入れていますね。

寺内:一般入試の割合が多いんですか?

山口:大体40%ぐらいです。

小林:都内に住んでいる学生さんが多いんですか?

山口:一都三県がメインになっていますが、都内が一番多いですね。もちろん、地方から来られる方もいらっしゃいます。

寺内:寮はあるんですか?

山口:提携の学生寮を持っている会社を使う場合もありますが、寮に入る人は殆どいなくて、近場で一人暮らしをしている学生が多いですね。

寺内:恵比寿とか、ちょっと外れたところとかで探すとかですかね。

小林:恵比寿に外れなんてねーよ!

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寺内:代官山のちょっと外れたところとか。

小林:ちっとも外れてないわ!

寺内:あと、乃木坂のちょっと外れとか行くかもね。

小林:中心地行ってんじゃねーか!

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寺内:広尾からなんてどこも外れないよ。根津とかまで行くしかない!

小林:根津も外れてねえよ! 文京区の敷金礼金は大体2:2だぞ!

山口:(笑)。

寺内:お金持ちの学生がやっぱ多いんですか(小声)?

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山口:ちょっとわかんないんですけど……。

小林:わかるじゃないっすか!

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一同:(笑)。

寺内:一般家庭でも来てもいいんですよね?

山口:もちろん(笑)。

寺内:「一般」ってあだ名つけられたりしないっすよね?

山口:ないです(笑)。

小林:トイプードルは持ってきていいんですか?

山口:トイプードル持ってきちゃダメです(笑)。

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寺内:よかった。厳しく禁止してくださいね!

小林:広尾ってトイプードル持って歩いてるイメージあるよね?

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山口:(笑)。

小林:実習はどこに行くんですか?

山口:看護学部の学生は、目の前にある日赤医療センターの他、都内の赤十字病院などに行きます。さいたま看護学部の学生は、埼玉県内の赤十字病院などに行きます。日赤医療センターは、都内にある赤十字病院の中で一番大きいんです。ただ、実習先の配置については、居住地のほか、できるだけいろいろな実習先で学べることなどを考慮するので、必ず日赤医療センターに行くわけではないです。赤十字病院以外の専門病院やクリニック、訪問看護ステーションなど、多様な施設で実習を行っています。

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寺内:全員が実習に行くんですか?

山口:毎学年で、全員、実習にはいきます。

寺内:広尾キャンパスの学生は、被災地実習とかもあるんですか?

山口:被災地実習は安全面等の理由でないですが、海外研修のような形で海外の赤十字活動を見に行くことはあります。

小林:どんな学生さんに入学してほしいですか?

山口:アドミッションポリシーを読み上げる形になっちゃうんですが、いいですか?

小林:ダメです(笑)。

山口:厳しい(笑)。

小林:あ、何回も見ている感じがする!

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寺内:最初は硬い冊子だったんだろうね(笑)。

山口:赤十字の理念に「人道」というものがあるのですが、その「人道」に共感して自分も他者も大切にできる、看護を学ぶために基礎学力をもって論理的に考えることができる人、感性が豊かで多様な人とコミュニケーションがとれることができる人、最後に、看護に関する学問や実践の楽しさや深さを発見して持続的に意欲的に学ぼうとする人、これらを持っている人に入学してほしいですね。

寺内:人道というのは何ですか?

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山口:アンリー・デュナンの唱えていることで、先ほど「戦争中に敵味方関係なく」という言葉がありましたが、「どんな状況であっても人間性を守るために行動しようと努力し続けること」が人道になります。

寺内:人間性を保つために努力し続けること! すごい言葉だな!

小林:ナイチンゲールの写真や置物があったんですけど、やはり看護学校だからですか?

山口:看護師の世界には「ナイチンゲール記章」という章があって、看護師の中ではキングオブトップの章なんです。その章を卒業生が取りました、といった理由で飾ってあります。

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※1920年から続くナイチンゲール記章の受章者リスト。

小林:バロンドールみたいなことですよね(笑)?

山口:バロンドールってなんですか?

小林:サッカーの年間最優秀選手賞です。

山口:じゃあ、それですね(笑)。

寺内:入口に列挙されてましたけど、あんなに「ナイチンゲール記章」を取っているということは、優秀な看護師がたくさん生まれているんですね。

小林:最後に今、頑張っている受験生に向けてメッセージをお願いします。

山口:いろんな先生からの伝言でもあるのですが、「看護は人の誕生から、旅立ちの時まで人生の大切な場面に寄り添える尊い仕事です。社会や医療が変化していく中で、ますます新しい可能性が広がる分野でもあります。皆さん一人ひとりの思いや力が未来の看護を作っていくと信じています」という言葉をいただきました。ですので、受験生の方々には、是非、そのまま頑張っていただきたいと思います。

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小林:未来の看護のために!

寺内:そういう精神をもっていて、看護に興味がある人は、是非、全国の赤十字の各校に資料請求をしてください!

山口:ありがとうございます(笑)。

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――赤十字社の流れをくむ日本赤十字看護大学はいかがでしたか?

小林:まず、広尾に大学があるなんて思わなかったですし、赤十字の意味も全然知らなかったのでいろいろ、意外でしたね。

寺内:しかも、広尾と大宮で、学べることも違ったりして、他の看護学校とはまた一線を画す専門性があったよね。

小林:看護の深いところで、やりたいことがある人たちにはぴったりなんだろうね。

寺内:実際に働いている現場の生の声を聞けるのも素晴らしいよ。

小林:それでいて、少人数の単科大学だから、同じ夢を目指している仲間がギュッと凝縮していて、仲良くなりやすいんだろうなって思いましたね。

寺内:でもさ、やっぱり広尾にキャンパスがあるってすごいよね?

小林:意味わかんないよ。だって、近くのコンビニ、ナチュラルローソンだぜ?

寺内:ナチュローしかない。ヒャクローに行きたいのに(笑)。

小林:成城石井とかもあるんだろうね。

寺内:絶対ある! あと、なんかよくわかんない海外の冷凍食品とかがめっちゃ売ってるやつとかもありそう(笑)。

小林:その分、素敵な学生が多いんでしょうね。是非、我々を助けてください!

寺内:災害現場で困ってる方を真っ先に看護して!

小林:ありがとうございました(笑)。

 

 

次回の『おうえんしナイト』は日本赤十字看護大学の後編としてランパンプスが在学生にインタビューしてまいります。

 

災害現場に立ち向かう看護教育!? 人道精神を実践する、日本赤十字看護大学にてランパンプスが徹底取材!

<日本赤十字看護大学>
住所:〒150-0012東京都渋谷区広尾4-1-3
HP:https://www.redcross.ac.jp/

 

『おうえんしナイト』では頑張る受験生を応援すべく、リスナーの皆様からのご意見や情報を募集しております。ランパンプスの二人に取材してほしい“あなたの街のおすすめスポット”や“合格祈願にまつわるスポット”など受験生に役立つ情報を特設サイトまでお寄せください。

おうえんしナイト

この企画は、全国の受験生を応援するために、受験や、教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していきます。

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