最も古い『椅子』は紀元前2500年頃! 【鈴木杏樹のいってらっしゃい】

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*画像はイメージです。

今週は私達が座る時に使うモノ、『イス』についてです。

『イス』を辞書で調べると“腰掛けて座るための家具。腰掛け”とあります。
このように、イスは“家具”の1つで“人間が座る目的のために、作られたもの”です。

『イス』を表す言葉に『チェア(chair)』と『スツール(stool)』がありますが、どちらも“一人用のイス”のことです。
但し、『チェア』は“背もたれや、ひじ掛けのあるイス”のことで『スツール』は“背もたれがないイス”のことです。
さらに『チェア』は17世紀頃までは、貴族のような方々が使う“威厳を表すイス”という意味だったそうです。
そのため、『チェア』に座ることが出来るのは、ごく限られた権力者だったそうです。

映画やドラマで、宮殿の中で、王様がイスに座っているシーンをご覧になったこと、あるかと思いますが、王様は他の人達よりも高い位置で、この背もたれやひじ掛けのある『チェア』に座っています。
背もたれとひじ掛けがあるお陰で、座っている王様の姿勢は背筋がピン!としていて、何とも威厳がありますよネ。
このように『チェア』は“権力の象徴”でしたので、『スツール』のような“実用的な腰掛け”とは、ハッキリと区別されてきたそうです。

そんなイスの歴史ですが、とても古くて、紀元前3000年頃の古代エジプト時代には、既に見た目も機能も現在のものとそれほど変わりない、まさに“イスの原型”と呼ばれるようなものが使われていたそうです。
この当時のイスは“背もたれのない”『スツール型』でしたが、その後、背もたれやひじ掛けが付いた『チェア』が誕生しました。
紀元前2500年頃のヘテプヘレス王妃のイスにも背もたれやひじ掛けが付いていて、これが現在、存在する最も古いイスだそうです。このヘテプヘレス王妃は、大ピラミッドを造ったクフ王のお母様です。

(2016/6/27放送分より)

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