さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
1980年代に一世風靡した映画『ゴーストバスターズ』。
そのリブート版が、いよいよ今日から全国ロードショー!
そこで今回の「しゃベルシネマ」では、『ゴーストバスターズ』の新たな魅力を掘り起こします。
今度は女性4人のバスターズが、ニューヨークを救うために立ち上がる!
エリン・ギルバートとアビー・イェーツは、ともにニューヨークで暮らす研究者。
エリン、アビー、そしてアビーの相棒ジリアン・ホルツマンは科学的に幽霊の存在を証明しようと研究を重ねていたが、研究費を打ち切られ、大学をクビになってしまう。
やむなく3人は頭の弱い青年ケヴィンを秘書に雇い、中華料理店の2階に幽霊退治の専門会社「ゴーストバスターズ」を設立。最初のクライアントは、地下鉄構内でゴーストに追いかけられたと駆け込んで来た、女性駅員のパティ。
ところが現地でゴーストの姿をビデオに収めたものの、ネットに公開した映像を見た人々からは完全にインチキ扱いされるハメに。ゴーストの存在を証明するには捕獲するしかないと悟ったゴーストバスターズたちは、ジリアン開発の捕獲装置プロトンビームをバックパック型に改良してゴースト捕獲のチャンスを狙い続ける…。
映画『ゴーストバスターズ』は、3人の学者が幽霊退治に奮闘する様を描いたアクション・コメディ。
1984年にシリーズ1作目、1989年に続編が公開されましたが、当時は社会現象といっても過言ではないほどの大人気でした。
お揃いのジャンプスーツにプロトン・パック。
そして、誰もが耳にしたことがあるテーマソング。
登場するモンスターたちも愛嬌たっぷり!
私もホラーテイストの作品は苦手ながら、この『ゴーストバスターズ』だけは別モノ!で大好きでした。
前シリーズから実に30年以上の時を経て復活した本作。
メインキャストに名を連ねるのは、クリステン・ウィグ、メリッサ・マッカーシー、レスリー・ジョーンズ、ケイト・マッキノン。
実力派のコメディ女優として、さまざまな作品で活躍している彼女たち。
ゆる〜いジョークが随所に詰め込まれた本作で、彼女たちが繰り広げる絶妙な掛け合いは抱腹絶倒。
また受付男子ケヴィン役には、クリス・ヘムズワース。
『アベンジャーズ』シリーズのソー役に代表されるように、ワイルドなイケメン俳優といった印象のクリスですが、本作で演じるのは”見た目はイケメン、頭脳はおバカ”な愛されキャラ。
新たな魅力が開花しています。
またオリジナル版に出演していたダン・エイクロイド、ビル・マーレイ、アーニー・ハドソン、シガニー・ウィーバーなどのオリジナル・キャストも出演。
夢のようなサプライズの連続に、往年のファンにとっても嬉しい一作となっています。
そもそもリブートってなに?
本作は1984年版『ゴーストバスターズ』のリブート版。
数年前からよく耳にするようになった、この「リブート」というワード。
そもそも「リブート版」とは一体なんなのでしょうか。
そして「リメイク」との違いって???
リブートとは、同じ原作を元に、以前に作られた映画を全く違う視点で作りなおしたもの。
例えば、『スパイダーマン』のリブート版で『アメイジング・スパイダーマン』。
『スーパーマン』のリブート版が『マン・オブ・スティール』。
現在大ヒット中の『シン・ゴジラ』もシリーズ1作目に新たな解釈を加えたリブート版と言えるでしょう。
一方リメイクとは、以前に作られた映画を参考にして、作り直されたもの。
最近では1959年公開の名作映画『ベン・ハー』のリメイク版がアメリカでプレミア上映されて、話題に。
またレディー・ガガが『スター誕生』のリメイク版に主演することが、先日発表されました。
「リブート」とは元々、使用中のコンピューターに再起動をかけるというIT用語。
いまあるものを断ち切るようなニュアンスも含まれているのでしょうか。
作品の核となる要素とコンセプトだけ生かしつつ、これまでの作品との整合性に囚われずにシリーズ作品を構築することが出来、映画界でもこの手法が急速に増えつつあります。
『ゴーストバスターズ』では、主人公たちを男性から女性に変更して一新。
誰でも共感できるダメ人間たちのサクセスストーリーという物語の基盤は大切にしつつ、個性的なコスチュームや幽霊退治用のガジェットもパワーアップ。
そしてバスターズだけでなくゴーストたちも、さらに魅力がアップ!
リブートすることでブラッシュアップされた『ゴーストバスターズ』、是非映画館で堪能して下さい!
2016年8月19日から全国ロードショー
監督:ポール・フェイグ
出演:メリッサ・マッカーシー、クリステン・ウィグ、ケイト・マッキノン、レスリー・ジョーンズ、クリス・ヘムズワース ほか
©2015 - Columbia Pictures
公式サイト http://www.ghostbusters.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/