さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回の「しゃベルシネマ」は、名優たちのコミカルな演技が話題です!
『メン・イン・キャット』を掘り起こします。
見た目はキュートなネコ、中身は“オッサン”?! 抱腹絶倒コメディが日本上陸!
仕事一筋な傲慢社長 トム・ブランドの目標は、北半球一高いビルを建てること。
跡継ぎの息子のことをまだまだ頼りなく感じているトムはこのバカげた目標のために、家族と過ごすべき時間さえも犠牲にして働いている。ある日、妻から娘のレベッカの誕生日が明日であることを知らされたトムは、長年レベッカが欲しがっていたネコをプレゼントすることに。
しかしペットショップからの帰り道に、ネコと共にビルから転落。
目が覚めるとトムは病院にいた、しかもネコの姿で。
なんと、トムの意識がネコに移ってしまったのだ!そんなコトは露知らず、家族は新しい家族としてネコ(トム)を受け入れるが…。
大企業のワンマン社長がネコになってしまったことで起こる騒動を描いた『メン・イン・キャット』。
このタイトルを聞けば、勘のいい映画ファンならピンとくることでしょう。
そう、ウィル・スミス主演の大ヒットSFアクション『メン・イン・ブラック』シリーズを手がけたバリー・ソネンフェルド監督による抱腹絶倒コメディなのです。
一見、おバカなおふざけムービーのように感じるかもしれませんが、コレが意外と真剣そのもの。
『メン・イン・ブラック』シリーズで培ったVFX技術と愛らしい6匹のネコちゃんを駆使し、見た目はキュートだけど中身は“オッサン”な主役ネコを誕生させました。
その見た目と中身のギャップに、終始ニヤニヤしてしまいますよ。
真剣そのものと言えば、キャスティングにも手抜きなし。
ネコになってしまう社長 トムを演じるのは、ケビン・スペイシー。
『ユージュアル・サスペクツ』『アメリカン・ビューティー』で2度のアカデミー賞に輝いたハリウッドきっての名優で、カメレオン俳優の異名を持つスペイシー。
まさか彼のキャリアに“ネコ役”が加わる日が来るとは。
きっとご本人も予想だにしなかったのではないでしょうか。
さらにトムの妻役に『ダラス・バイヤーズ・クラブ』のジェニファー・ガーナー、怪しいペットショップの経営者役に『ディア・ハンター』のクリストファー・ウォーケン。
オスカー級の実力派俳優たちが大真面目に取り組むコミカルな芝居に、抱腹絶倒間違いなし!!
世は空前のネコブーム。
書店にはスターネコちゃんの写真集やカレンダーがズラリと並び、映像業界でもタレントネコちゃんが登場する映画・ドラマ・CMが急増中。
「アベノミクス」ならぬ「ネコノミクス」とも呼べるほど、経済効果を上げています。
本作からも、いかにネコを可愛らしく見せるかにこだわった製作者の“ネコ愛”がハンパなく伝わってきます。
特に“ネコ目線”で表現された美術やカメラワークは楽しく、ネコ好きにはたまりません。
ネコ好きによるネコ好きのために猫ムービー。
デートムービーに良し、ファミリーで楽しむのも良し!ですよ。
メン・イン・キャット
2016年11月25日から全国ロードショー
監督:バリー・ソネンフェルド
出演:ケヴィン・スペイシー、ジェニファー・ガーナー、クリストファー・ウォーケン ほか
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公式サイト http://mic.asmik-ace.co.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/