今日は読むと、お腹がすいてしまうグルメ漫画のお話です。
グルメ漫画と言えば、究極のグルメを取り上げた名作「美味しんぼ」のように、手の届かない憧れの料理を取り上げるイメージがありますが、最近は様変わりしているようです。
本屋さんを訪れてみると、様々なグルメ漫画がありました。
そこで、けさは私が書店で見つけたグルメ漫画をご紹介します。
① 登山メシを題材にした「山と食欲と私」
主人公は27歳の会社員の女性で、「山ガール」と呼ばれる事を嫌って、いつも一人で「単独登山」をしています。
主人公は、山で美味しい料理を食べる事に生き甲斐を感じていて、毎回、美味しそうな登山メシが登場するんです。
私が美味しそうだと思ったのは、アウトドア用の飯盒(はんごう)で、ごはんを炊いて、缶詰のオイルサーディンとレタスをのせて、醤油をかける「オイルサーディン丼」。
このような簡単にできる山で食べるお料理が掲載されています。
「山と食欲と私」。
登山のファンも多いので、ドラマ化などもされるかもしれません。
② 続いて、取り上げるのは、良家のお嬢様がコンビニグルメを見事にアレンジする「コンビニお嬢様」
松本明澄(あすむ)さんという去年デビューしたばかりの漫画家さんの作品。
主人公は厳しいしつけをされた良家のお嬢様で、コンビニで買い食いをする事に憧れています。
しかし、コンビニで買い食いする事を禁じられている為、親にばれないように、変装してコンビニに入って、コンビニグルメを購入。
そのまま食べると、親に見つかってしまうので、毎回、コンビニグルメを劇的にアレンジするんです。
例えば、コンビニの肉まんもそのまま食べません。
ごま油を塗って、七輪で炙り、その上から、あんかけをかけて、「あんかけ肉まん」に仕立てます。
身近なコンビニ食材がさらに美味しそうになるところが魅力です。
身近で、実用的なグルメ漫画。非常に細分化されています。
③ ポルトガルから来た女の子による節約グルメ「くーねるまるた」
夏ミカンのジャムから、ザリガニを使った料理まで様々な節約レシピが。
④ お寺の精進料理をクローズアップした「サチのお寺ごはん」
とうもろこしのごはんなど、ヘルシーで美味しそうな精進料理が。
最後に異色のグルメ漫画をご紹介します。
⑤ グルメ漫画の多くは読むと、幸せな気持ちになれるんですが、
読むと、ドンヨリした気持ちになるのが施川(しかわ)ユウキさんという38歳の男性の漫画家の作品。
その名も「鬱ごはん」
“絶望グルメ漫画”とも言われていまして、主人公の男性は就職浪人生で、人と食事をするのが嫌い。
そして、グルメ漫画なのに、たいして食に興味がないんです。
一人で淋しくごはんを食べている時の、暗—い気持ちを見事に表現しています。
例えば、ハンバーガーショップで階段を上がっている時に、ジュースを倒して、ふやけてしまったポテトを食べる絶望感などが描かれてしまいます。
食事って、毎回ごちそうが並ぶわけではなく、必ずしも、美味しいわけじゃありませんよね。
そんな普段の冴えない食生活を描いているんです。
そこが、読者の共感を呼んでいるのかもしれません。
暗いんですが、思わず共感してしまうエピソードが豊富な異色のグルメ漫画「鬱ごはん」は2014年に手塚治虫文化賞短編賞を受賞していまして、非常に評価が高いようです。
様々なグルメ漫画をご紹介しましたが、料理をめぐるドラマはもちろん、レシピ本かわりになる実用的なところが人気なのかもしれません。
11月25日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より