世の中には祈るしかない、ということがあります。
苦しいことが襲ってきて、どうしていいかわからなくなったとき、わたしたちは思わず「助けて下さい」とさけぶ。自然に手をあわせます。
わたしたちは、自分の力が大したものではないことを本能的に知っています。
自分の力ではどうしようもないことが、この世にあることを感じています。
わたしたちは最後には、祈るしかありません。
一生懸命努力して、そのうえはもう、神様、仏様のはからいに任せるしか手はないのです。
そして祈りは、虚心になって行えば、必ずかなえられるものなのです。瀬戸内寂聴
撮影:斉藤ユーリ