きのう22(木)大阪で開幕したフィギュアスケートの全日本選手権。
来年3月ヘルシンキで開催される世界選手権の選考会を兼ねています。
女子では、果たして、浅田が復活を遂げるかどうか?注目が集まるところでしょう。羽生結弦がインフルエンザで休みなので、1点集中です。
「悔しさを忘れないで、全日本ではありがたさを感じて滑りたい。」
開幕前から感謝をテーマにすることを口にしていた。
今季のグランプリシリーズでは、アメリカ=6位、フランス=9位と予想外の不振に見舞われています。とりわけ、フランスでの9位はGPシリーズで自己ワーストの成績で「心が折れたシーズンだった。すべての自信を失って…。」涙をこらえているようにも映りました。
18歳の宮原知子(さとこ)がGPファイナルで2大会連続の2位で、日本女子のトップの座を不動にしています。他にも15歳の本田真凛(まりん)など、若手が急成長を示し、20歳の本郷理華も好調。浅田は、周囲へ「世代交代は、こういうことなんだ。」と漏らしているとか…。
そうはいっても、浅田は2018年の平昌オリンピックを目指す、と宣言しているだけに、ここは意地を見せなければなりません。
スケーティングはトップクラス。不振の原因は左ひざ痛に悩まされ、自身の代名詞、トリプルアクセル(3回転半)を封印したことにある。
ただ今回は、「しっかり治した。大丈夫です」と表情が明るい。
きのうの公式練習では、今季初めてトリプルアクセルへ挑戦。
4回トライして両足着氷2回、回転不足、転倒とすべて失敗に終わりましたが、24日のショートプログラム当日の練習までに、「1度でも決めたら、入れたい」と意欲的です。
というのは、フランスでほとんどの3回転ジャンプが2回転に終わりどん底の状況でした。でも、この日の3回転は浅田らしさが。
「1日、1日、できることを積み重ねてきた。」
という自信に裏打ちされたものでした。
変化といえば、今シーズンは、メディア対応などを含め、リンクの内外のことを全て自身が考えながら行っているそう。女子フィギュアスケートで、26歳は決して、若いとはいえません。それどころか、引退も考えなければならない。かつて、キム・ヨナなど、世界のトップを争ってきた選手はすでに第2の人生を歩んでいる。
不思議に感じるのは、なぜ、浅田に限界の2文字が囁かれないのか。本人の口から言葉を発しない限り、新聞などではそんな見出しが躍ることは、まずない。ある関係者がこんな舞台裏を明かしています。「ちょっとでも、そんなことを匂わせたりすると、ファンからの抗議が殺到する。これほど愛されているスケーターは歴代でも、ちょっといない。」浅田も、そんなファン心理を熟知している、というわけです。
過去、全日本選手権は4連覇を含む6度の優勝。相性の良い大会です。目標は、「ノーミス」と控えめながら、それを実現すれば、表彰台、世界選手権、オリンピックのステップが視界へ入ってくるでしょう。ターニングポイントとなることは間違いありません。
12月23日(金・祝) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」