人生は楽しんだ者が勝ち!『ダーティ・グランパ』【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第133回】

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さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、1月6日に公開したばかりの『ダーティ・グランパ』を掘り起こします。

渾身のギャグもデ・ニーロ・アプローチ?! 抱腹絶倒のバディ・コメディ

第133回:ダーティ・グランパ01

1週間後に結婚を控えた真面目すぎる若手弁護士ジェイソン。
突然の祖母の訃報を受け、葬式に駆けつけると、そこには妻に先立たれ意気消沈した祖父ディックがいた。
愛する妻との思い出の地であるフロリダへ傷心旅行に出かけようとしていたディックは、半ば強引にジェイソンを誘う。
渋々お供することにしたものの、40年ぶりの独身生活を満喫するディックに困惑するジェイソン。
そんな孫の思いにもお構いなし、朝から酒をガブ飲みしながら葉巻を吹かし、ゴルフ場ではナンパに興じ、挙げ句の果てにデイトナビーチで大暴れ。
年齢も性格もまったく違う二人の珍道中、果たしてその行く末は…。

第133回:ダーティ・グランパ02

キャラクターが正反対の二人がお互いに反目しあいながらも、共通の目的を達成するうちに絆を深めていく姿を描いたバディ・ムービー。
古今東西問わず名作と呼ばれるものが数多くあり、人気の高いジャンルでもあります。
しかし、おじいちゃんと孫がバディを組む…というのは、これまでにはない斬新さ。
なんでも脚本を手がけたジョン・M・フィリップスは、自身が父親と夜の街に出かけた際、女性を鮮やかにナンパする父の姿にショックを受けたことから(!?)本作のストーリーを思いついたのだとか。

第133回:ダーティ・グランパ03

妻に先立たれた自由すぎる祖父ディックを演じるのは、ロバート・デ・ニーロ。
徹底した役作りで知られるデ・ニーロだけに、体を張ったギャグにも一切妥協なし。
ハチャメチャな役どころを嬉々として演じる姿に抱腹絶倒です。
一方、結婚を控えた真面目すぎる孫ジェイソン役は、ザック・エフロン。
婚約者の尻に敷かれっぱなしの堅物おぼっちゃま…という、これまでとはイメージの違うキャラクターをコミカルに演じ、さらには得意の歌とダンスも披露。
文句なしに楽しめますよ。
監督は、コメディには定評のあるダン・メイザー。
思い切り笑って楽しめる、究極のバディ・コメディが誕生しました。

第133回:ダーティ・グランパ04

超が付くほどの女好きで自由奔放、孫のジェイソンも周囲も振り回し続けるディック。
その破天荒な姿を観ていると、なんだかこちらも元気が湧いてくるから不思議です。
若者の成長とシニア世代の人生の過ごし方を提言すると同時に「たまには気楽に、自分を開放して楽しもうぜっ」というメッセージも込められている本作。
そう、人生は楽しんだ者が勝ち!
2017年も楽しくいきましょう〜。

第133回:ダーティ・グランパ05

ダーティ・グランパ
2017年1月6日からTOHOシネマズみゆき座ほか全国ロードショー
監督:ダン・メイザー
出演:ロバート・デ・ニーロ、ザック・エフロン、オーブリー・プラザ、ゾーイ・ドゥイッチ、ジュリアン・ハフ、ダーモット・マローニー ほか
©2016 DG Licensing, LLC. All Rights Reserved.
公式サイト http://dirtygrandpa.jp/introduction.html

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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