あなたもきっと、恋妻家!『恋妻家宮本』【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第142回】 

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さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

1月28日から全国ロードショーとなる『恋妻家宮本』を掘り起こします。

人気脚本家、念願の映画監督デビュー作!

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原作は、人気作家・重松清の小説「ファミレス」。
この原作小説を、脚本家として「家政婦のミタ」「女王の教室」など数々の話題作を世に送り出してきた、遊川和彦が手がけたら…。
想像しただけでワクワクするような、大人の恋愛映画が誕生しました。
タイトルもインパクトあります、『愛妻家宮本』。

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ひとり息子の正が結婚して独り立ちしたことで、二人きりになってしまった陽平と美代子、宮本夫婦。
二人は学生時代に合コンで知り合い、卒業と同時に“出来ちゃった婚”となったため、50歳にして初めて夫婦二人きりの生活を送ることに。

ある日、陽平は美代子が隠し持っていた離婚届を見つけてしまう。
理想の夫…とまでは言えないまでも、教師として真面目に働き、きちんと給料も家に入れる。
そんな自分に何の問題もないと思っていた陽平は、妻に問いただす勇気もなく、ただ悶々と過ごす日々。
しかし突然、美代子が家を飛び出してしまい…。

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熟年離婚が急増している…と、言われている昨今。
子どもたちが親元を離れた後、二人きりに戻ってしまった夫婦が感じる違和感や戸惑いをコミカルかつハートフルに描いた本作。
人気脚本家・遊川和彦にとっては初監督作品となります。

宮本夫妻を演じるのは、夫婦役としては初の組み合わせとなる阿部寛と天海祐希。
ローマ人になってもエヴェレストに登ってもサマになる阿部さん、そして“理想の女性上司”というイメージが強い天海さん。
どこでもいそうなごく普通の夫婦を演じる姿がとても新鮮です。
共演には、菅野美穂、相武紗季、工藤阿須加、早見あかり、奥貫薫、佐藤二朗、富司純子と賑やかな顔ぶれ。
可笑しくも愛おしい夫婦の姿が、見る者の心を和ませてくれますよ。

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ところで気になるのが、タイトルにある「恋妻家」。
「愛妻家」ではなく、「こいさいか」。
これは遊川監督による造語で、恋妻家さんは愛妻家さんと同じくらい奥さんのことを大切に思っているのに、愛情表現がうまく出来ないので気持ちが伝わりにくいのが難点、とのこと。
本作には、いろんな夫婦の形が登場し、ぎくしゃくしながらも手を取り合って生きている姿が映し出されています。

恋妻家の皆さん、たまには夫婦で映画デートなんていかがでしょう。
『恋妻家宮本』が、あなたの気持ちを“代弁”してくれるかも?!

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恋妻家宮本
2017年1月28日から全国東宝系にてロードショー
監督・脚本:遊川和彦
原作:重松清「ファミレス」上下(角川文庫刊)
出演:阿部寛、天海祐希、菅野美穂、相武紗季、工藤阿須加、早見あかり、奥貫薫、佐藤二朗 、富司純子 ほか
©2017『恋妻家宮本』製作委員会
公式サイト http://www.koisaika.jp/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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