東島衣里リポート~えっ!韓国は1年中バレンタインデー?!【ひでたけのやじうま好奇心】

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今日はバレンタインデー。
このあとチョコを渡す人、もらう人、日本列島で様々な甘いチョコフィーバーが巻き起こるわけですが…。

欧米が発祥のバレンタインデーは、現地では男女どちらともいろんな贈り物をし合うわけですが…「女性が男性にチョコを贈る」というのはお菓子メーカーが始めた日本独自の習慣、これはもはや誰もが知っている常識です。

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日本でチョコのバレンタインデーが定着し始めたのは1970年代後半。それから40年近くたとうとしていますが、実はもう1か国、この日本の習慣が輸入されて、独自に発展している国があります。それは韓国です!

同じ近い国でも、台湾は恋人同士がレストランなど雰囲気のいい場所で過ごし、贈り物には固執しない。
中国では男性が女性にバラを贈るのが一般的。南国のタイでも、男性が女性にバラを。

ところが、韓国では1990年代から日本の「女性が男性にチョコを贈る」習慣が始まって、近年完全に定着。街中にチョコレートが溢れます。

日本と違うのは、大きなバスケットにチョコレートを沢山詰めて、華やかにラッピングをして、本命の男の子に贈るという点。
1か月前から、コンビニやパン屋などあらゆる店が突然バスケットを扱いだし、女性はこのバスケットを購入して、そこにお気に入りのチョコレートを少しずつ詰めていっぱいにして、2月14日男性に渡す。
手作りをする習慣はなくて市販のチョコ限定。トータルの値段は3,000~15,000円ほどで、日本とあまり変わりません。

日本ではチョコレートの大きさにはこだわりませんが、韓国は見栄っ張り文化ですから、バスケットの大きさや派手さにこだわります。
14日は、横の彼女からもらったらしい大きなバスケットを持って、ちょっと恥ずかしそうに、あるいは誇らしげに歩いている男性があちこちで見られる、これが定番の風景となります。

また、日本では見かけないサービスですが、韓国では、離れて暮らす軍隊の恋人へ無料発送サービスもあるそうです。

では、義理チョコはどうか?
韓国の女性たちは年上の男性にすぐに「オッパ~」=お兄さん~と猫なで声で甘えるのがウマく、甘え上手。
一方男性たちは「オッパ~」とすり寄られ、頼られるのが死ぬほど大好き。
よって、日本ほど盛んではありませんが、本命の男性以外に、会社の上司や同僚、男友達にも「オッパ~」でチョコレートをわたす=義理チョコも存在します。
もちろんバスケットに入れないので、本命とは違うことが一目瞭然です。が、女性たちがすり寄るのにはワケがあります…

実は、バレンタインデーと同じく、ホワイトデーも韓国に定着しているのです!もちろん、日本から広がっていったものです。
3月14日は、男性がクッキー、マシュマロ、キャンディをお返しする日本と同様、韓国女子が期待するのは、“それ以上のお返し”。花束、ぬいぐるみ、指輪やネックレス、下着など、本命からも、義理チョコ相手からも、見返りを期待しています。

さあ、ここから韓国独自にバレンタインデーが発展していった文化があります。
2月14日バレンタインデーにも、3月14日ホワイトデーにも縁がなかった女性や男性は…4月14日に「ブラックデー」が待っています。

この日、夢に破れた男性同士、女性同士で、黒色の服を着て、甘味噌が絡んだ黒いジャージャー麺を食べ、コーヒーなど黒い飲み物を飲んで、お互いを慰めあう。これがブラックデー。
誰が仕掛けたのか謎とされていますが、一部では「中華料理屋の逆襲」というウワサされています。

ちなみに、ひろたみゆ紀アナウンサーも韓国留学中、ブラックデーは女性同士でジャージャー麺を食べて憂さ晴らしをしたそうです。
こうしてジャージャー麺を食べていると、
「あなたもですか?」
「ええ、あなたもですか?」
と独身同士話が盛り上がって、期せずして彼氏彼女が出来る、ということもある、そうです。

これだけで終わりではありません!
ブラックデーにも恋人ができなかった人は、5月14日=イエローデーに、黄色い服を着てカレーを食べます。
一方で、カップルにとっては同じ5月14日は「ローズデー」。
バラが満開を迎える季節なので、恋人たちがバラを贈る日でもあるそうです。

それ以降は、毎月14日にカップルがいちゃつける日のオンパレード。

6月14日は、カップルがおおっぴらにキスをしてもいいという「キスデー」。
7月14日はカップルが銀製品のアクセサリーをプレゼントしあう「シルバーデー」。
8月14日は「グリーンデー」で、恋人同士で少し涼しい山にデートして森林浴をする日。恋人がいない人は、この日に緑色のボトルに入った安い焼酎を飲むことになっています。
9月14日は「フォトデー」と「ミュージックデー」。恋人と一緒に郊外にピクニックに行って写真を撮ったり、クラブなどの音楽のかかっている場所で恋人を自慢したり、付き合っている人を公開したりする。
10月14日は「ワインデー」とか「レッドデー」と言われ、深まる秋に恋人と一緒にワインを飲みながらムーディーな時間を過ごすとのことですが、酒飲みの韓国人ですからワイン業界が活況となるチャンスとなります。
ワインがあるなら、と次の11月14日は「オレンジデー」。恋人や友達同士一緒に映画を見て、オレンジジュースを飲む日。他のイベントと同じく確かな理由が全く分かりません。
12月14日はクリスマスイブまであと10日、恋人同士ハグする日「ハグデー」。2月のバレンタインデーから恋がスタートしたカップルなら、10ヶ月間はぐくんで来た愛を確認しながらハグして、彼氏が彼女にお金をバンバン使ってサービスする日。

年が明けて1月14日は「ダイアリーデイ」。ダイアリーデイは恋人に新しい手帳をプレゼントする日で、新しい手帳に、恋人の誕生日や2人の記念日なんかを書いて渡すそうです。

バレンタインデーやホワイトデーだけではなくて、ブラックにイエロー、グリーン、オレンジ。商魂たくましく、独自に発展した韓国の勝手な毎月14日のイベント。
記念日大好きな韓国では、有名な「付き合って100日記念」や「ペテロデー」など他にも記念日がいっぱい。チョコのバレンタインデー本家の日本には、“ちょっとやりすぎ”に映るような気がしますがどうでしょうか。

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2月14日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

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