圧倒的音楽にダンス!アカデミー賞史上最多タイの作品賞ほか14ノミネートの大本命!『ラ・ラ・ランド』【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第156回】

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さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、2月24日から全国ロードショーとなる『ラ・ラ・ランド』を掘り起こします。

圧倒的音楽にダンス!これぞ極上エンターテイメント!!

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この時期、映画好きにとって気になる話題と言えば、アカデミー賞。
特にノミネーションから授賞式当日までの数週間が私はたまらなく好きで…。
ああでもないこうでもないと、一人勝手に予想を立てるのが(モチロン、それが仕事でもありますが)毎年の恒例行事となっています。

さて、今年の注目作と言えば、もちろん『ラ・ラ・ランド』。
アカデミー賞史上最多タイ、作品賞ほか14ノミネートの最有力候補作。
しかも下馬評では本作が一人勝ちというものも多く、蓋を開けてみたら何部門オスカーに輝くかが気になるトコロです。

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夢追い人が集まる街、ロサンゼルス。
映画スタジオのカフェで働くミアは映画女優になることを夢見ていたが、オーディションを受けては落ちて…を繰り返す日々。

ある日、ミアはピアノの音色に誘われて入ったジャズバーで、ピアニストのセバスチャンと出会う。
彼はいつか自分の店を持ち、思う存分ジャズを演奏したいと思っていた。

やがて二人は恋に落ち、お互いの夢を応援し合うが、セバスチャンが加入したバンドが売れてしまったことからすれ違いの生活となり…。

『セッション』で世界中の度肝を抜いたデイミアン・チャゼル監督が手がける、ミュージカル・ラブストーリー。
ミア役にエマ・ストーン、セバスチャン役にライアン・ゴズリングを迎え、華麗な音楽とダンスシーンで夢のようなストーリーを紡ぎます。

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ミュージカルと言っても『レ・ミゼラブル』や『シカゴ』のようなブロードウェイミュージカルの映画化とは一線を画す、1950年代や60年代のミュージカル黄金時代に製作されたものに追随するハリウッドスタイルの作品。
赤、黄、青…といった天然色がスクリーンを彩り、ハリウッドがハリウッドらしさを追求した「ザッツ・エンターテイメント!」なテイストで、最初から最後まで夢見心地に包まれます。

ステキなトコロを挙げたらキリがないほど夢のように美しい本作ですが、特筆すべきは過去のミュージカル映画へのオマージュを捧げているところ。
個人的にはジーン・ケリーやフレッド・アステア、ジュディ・ガーランドらが出演していたミュージカル映画が大好きなので、それら作品を彷彿させるシーンには胸が高鳴り、フレンチミュージカルの金字塔『シェルブールの雨傘』を思わせる音楽の使い方や切ないストーリーに涙があふれ…。
「あぁ、映画って楽しい!」と、心底思える極上のエンターテインメントに酔いしれました。

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上映終了後、満席の試写室では拍手が鳴り響きました。
足繁くプレス試写に足を運んでいても、こんな光景に出会うことはほとんどありません。
前評判に偽りなし、このロマンティックな映画体験は観終わったあと、語りたくなること間違なし。
ちなみに、アカデミー賞授賞式は現地時間2月26日です。

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ラ・ラ・ランド
2017年2月24日からTOHOシネマズみゆき座ほか全国ロードショー
監督・脚本:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、キャリー・ヘルナンデス、ジェシカ・ローゼンバーグ、ソノヤ・ミズノ、J・K・シモンズ ほか
©2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.
公式サイト http://gaga.ne.jp/lalaland/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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