世界一を目指す侍ジャパンの宮崎強化合宿が23日、スタート。その中で1日目から必死にバットを振っていたのが山田哲人でした。
「楽しみではない。プレッシャーの方が強いです。期待と応援は違うし、打って当たり前という空気が怖い。」
と責任の重さをヒシヒシと感じています。
兵庫県生まれで関西育ちの山田は、以前から東京へのあこがれが強かった。東京にフランチャイズがあるチームに行くことが目標でした。ならば、巨人かヤクルトです。そこで山田はクレバーな判断をする。
「以前からジャイアンツは、オフになると、ものすごい補強をしていた。仮に入団できたとしても、すぐに出されちゃうだろうなぁ。試合にも出られないと思った。だから、スワローズです」。
その選択は正解。17年の年俸は、3億5,000万円となりました。
今オフも常に、WBCのことは忘れなかった。昨年の強化試合では、小久保監督から「一緒に世界一を獲ろう」と直筆の手紙をもらった。このアナログ的な小久保流が山田のハートをとらえ、山田は大感激して、自宅のリビングに飾ってあるということです。
ヤクルトでは、杉村繁チーム打撃コーチと、11種類のティーバッティングを行う。相手にトスをしてもらう程度ですから、誰がやっても同じだと思うでしょうが、二人三脚でここまできた杉村コーチと山田ですから、プロセスがある。ところが、侍ジャパンになると杉村コーチはいません。
幸いにも、WBCではヤクルトからブルペン捕手の江花正直さんがスタッフとして加わっている。江花さんは春季キャンプ期間中、杉村コーチからトスの猛特訓を受けています。「うまくトスできるか。毎回、ドキドキしている」と、山田以上に緊張しているそうですが、こちらも世界一をサポートするために必死です。
以前から、メジャー移籍に関して、「興味がない」と言い続けているものの、最近は少しずつ言動が変わってきました。
「(メジャーへ)行けと言う人と、行くなと言う人が半々ぐらいです」と前置きして、こんな複雑な胸中を語っています。担当記者へは、
「ぼくの言葉を、あまり信用しないで」。
これには続きがある。
「行きたくないと言っていても、突然、行きたくなるかもしれない。その逆もあります。だけど、今は、メジャーで活躍できないイメージが浮かんでいる」。
いろいろな意味で山田選手は心揺れ動きつつ、野球に取り組む姿勢はあるべき一点を見つめて打棒を磨きぬいているということでしょう。
気分転換はヘッドスパ。頭の切り替えなのでしょうか。WBCでの活躍が期待される山田哲人選手です。
2月24日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」