安倍首相今日プーチン大統領と首脳会談 高嶋ひでたけのあさラジ!
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4/27(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
安倍総理きょうロシアを訪問~難しい日本の立ち位置
6:29~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター:山本秀也(産経新聞論説委員)
米露関係が悪い中での日露会談 どこまで切り込めるか高嶋)安倍総理はプーチンさんと会談するために、今日、午前中に政府専用機でロシアに向かいました。会談時間は3時間を予定しているとか。
山本)ガッツリ長い会談、ということでしょうね。
高嶋)しかし内容を見てみると、会談内容は領土問題ではなく、“共同経済活動”ですか?
山本)これだけ見ると、ロシア向けパッケージですね。チョコレートや飴玉がいっぱい、という感じですけど。この会談は設定から始まり、いろいろなタイミングとか、米露関係の変化とかいろいろなものが関わって来たので、当初の目論見とはだいぶ設計が変わってきた会談とはなりました。特に4月に入って、アメリカがシリアにミサイルを撃ち込んだために米露関係は大幅に後退。この状態でロシアと話さなければいけない。ここが外交のしびれるところでしょうね。
高嶋)安倍総理の立場と言うのは?
山本)それはもちろん、日本の国益が第一ですよ。
高嶋)トランプさんと手を組んでいますよね。それで、北方領土の絡みもあるからプーチンさんとも、ということですが。向こうはちょっと気を悪くしていますよね。
山本)まあそうですね。だから、日本の難しいところというのは、北朝鮮の問題もあるので、対米とガッツリ手を組む必要があります。そうなるとアメリカと離れることも出来ない。ですが、北方領土問題の解決、そこに向けての日露関係の接近と融和、ということもありますから。
北方領土問題はまだまだ長い交渉になる高嶋)ハッキリ訊きたいのですが、北方領土問題というのは、動いているのですか? 何だか、無視されているような気がして仕方が無いのですが。
山本)現状、とりあえず島民の方の帰還の利便措置とか。要するに、簡単に帰って頂けるように、ということになるのですが、まだ領土の話まではいっていない。
高嶋)百年河清を俟つがごときの長い交渉になるのでしょうね。
山本)そこで日本の国益がキチンと担保できれば良いのですけど、単にロシアにチョコを盗られた、というだけにならないように首相には頑張っていただきたい。
高嶋)当面、経済では何をしてあげようとしているのですか?
山本)具体的には、投資案件がいろいろあったような気がしましたね。たしか、追加で20件、住宅の開発や、医療関係のサービスとか。そういったものをロシア側からもいろいろ「あれをやって欲しい、これをやって欲しい」と。それから、島民の方がもっと飛行機で、早い時間に帰れるような措置。これは当然あっても良いと思うのですが……
高嶋)船だけではなく飛行機ですね。
山本)ええ。それから北朝鮮の問題。万景峰号ですね。これがちょうどアメリカが中国を巻き込んで、対北朝鮮の包囲網の構築ということに動いた。そこで、以前新潟に就航していた万景峰号を、ロシアのウラジオストクに就航させるということになる。これは北朝鮮にとって、トンネルルートになりますよね。もちろん、人を運ぶのが主になるのですが、この局面で北朝鮮に新しい交通ルートを与えるというのは、包囲に穴をあけるようなものですよね。
高嶋)ロシア側の面当てみたいなものですか。
山本)そう思います。ですから、ここについては、会談で取り上げて、釘を刺していただきたい。
高嶋)いろいろなテーマが増えていますね。難しい状況です。領土の話が出るまではそうとう時間が掛かりそうですね。
山本)そうですね。国益、日本第一でやっていただきたい。