王朝時代の天下を目指す中国は“尖閣急襲部隊”を育成?高嶋ひでたけのあさラジ!

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6/8(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

中国が南シナ海の人工島に戦闘機格納庫~尖閣急襲部隊も
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)

20170608産経新聞一面

20170608産経新聞一面


アメリカが注意を促す“尖閣急襲部隊”

今日の産経新聞の1面トップの記事は、「アメリカの国防総省が、中国の軍事情勢に関する年次報告書を発表」。見出しは、「尖閣急襲部隊を育成 台湾・南シナ海の水陸戦力増強」と出ています。あまり聞かれない「尖閣急襲部隊」とは? 中国に対して日本はどう対処するべきなのでしょうか。

高嶋)中国は着々とやっているようですね。

山本)特に、南シナ海と東シナ海では、少し様相が違うのですが、東シナ海については、沖縄県石垣市の、疑うことのない我が国の土地ですので、そこを単に口で言っているだけではなくて、実際に軍事力で取りに行ってしまう力をつけていますよ、というのが、アメリカの年次報告書に入ってきている内容です。

高嶋)このところ、言われるまで尖閣諸島というのは、関心の度合いが低くなっているような気がするのですが、尖閣急襲部隊……知らないのは私だけですか?

山本)彼らはまず、「海の警察力」を持った船を、尖閣の近海に寄越すのはほぼ毎日やっています。これは接続水域、領海のすぐ外側まで入ってくることも。

高嶋)それは相変わらずやっている?

山本)やっています。海上保安庁のWebサイトなどを見ていただくと、情報がわかります。それから、尖閣の急襲部隊については前から言われていたことを、アメリカの国防総省の報告書が、ペーパーにきっちり盛り込んで纏めてきたということです。これ自体には意外性はないのですが、アメリカがそこに注意を向けて、わざわざ報告書に入れてきたというのは、やはり「注意しないといけませんよ」という意味ですよね。

高嶋)なるほど。南シナ海の人工島、ですね。これについては、「航行の自由」作戦とか、かつてずっとやっていて。いまでも同じですか?

山本)同じなのですが、トランプ政権になってからずっとやっていなかった。ついこの間、トランプ政権で初めてやりました。ただ、これはたまに船を通らせるだけなので、言ってみればデモンストレーションですよね。


日本はアメリカと手を握り しっかりと領土・領海問題に向き合わなければならない

高嶋)トランプ政権ができてトランプさんが、北朝鮮について中国にいろいろと要求しますよね。中国はトランプさんの言うことを聞いている、“かのごとく”……

山本)そう。聞いた“フリ”なのですけど、上手くやっているように見せるのは上手いですから。4月の米中首脳会談をやってから、どうもトランプさん、国内がおもしろくないこともあるのか、対外姿勢もブレがいろいろ見えてきていますね。私は日本としっくり、上手くやっているのかな、と。そこはちょっと「え?」という感じで見ています。だから、日本としては、もちろんアメリカのかっちりした部分と手を握りながら、まず領土・領海の問題は、これは部屋に鍵を掛けるのと同じことですから、鍵が壊れていないか、ちゃんと効いているのか、いつも確かめておかないといけない。鍵が迂闊にも開いていたり、ガタついている状態を放っておくと、ある日ガタンと入ってきたり、ということもあるかもしれませんから。

高嶋)習近平さんは言うことを聞いたかのように見えてしまう。ということは、今日のこの情報は、要するに、中国は水面下でやるべきことを全部やっていて、その野望は変わっていない、ということですか?

山本)ぜんぜん変わっていません。中国は自分を中心とした、天下。ちょっと古い言い方ですが、王朝時代の天下を作ろうとしているというのが結論です。国際的に、南シナ海の九段線なんて、勝手に線を引いているのは、あれは「無意味で、無効だ」とハッキリ言われたのを、「あんなものは紙くずだ」と捨ててしまって言っているわけですから。国際法が通らないというのは、やはり王朝時代の天下に戻っているということですよ。

高嶋)年次報告は、的を射た内容だ、と。

山本)まったく適正な内容を書いているだけだと思います。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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