イギリス総選挙きょう投票~EU完全離脱なるか?高嶋ひでたけのあさラジ!

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6/8(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④

イギリス総選挙~野党労働党が激しい追い上げ
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)


メイ首相にとってやぶ蛇選挙になりかねない総選挙

イギリス議会下院の総選挙の投票が、8日、日本時間の今日午後始まり、EU(ヨーロッパ連合)からの完全離脱を掲げるメイ首相の方針に、国民の審判が下されます。一方、ロンドン中心部で3日に発生したテロで、ロンドン警視庁は7日、犠牲者が1人増え、8人になったと発表しました。

イギリスの下院選挙、総選挙は8日の午前7時~午後10時までが投票期間です。日本時間で、今日の午後3時に投票が始まり、明日の午前6時で投票が終わり、午後には大勢が判明する見通しです。保守党と労働党の支持率の差は当初20ポイント近くあったのですが、多くの世論調査では、最近は保守党のリードは数ポイントとなっています。野党の労働党は、EU離脱に反対はしないのですが、離脱した後もEUとの繋がりを重視していく柔軟な姿勢を示しています。与党の保守党が過半数割れすると、野党の協力が必要になるのですが、野党の大半はメイ首相の完全離脱方針に否定的なのです。下院の議席は650、過半数が326です。保守党はいま330議席持っているのですが、この議席を大幅に減らすようだと、メイさんがそもそも首相に留まるのか? それから、労働党主導の連立政権が発足する事態になると、今度はEU離脱方針を練り直すことから始めるのではないか? というような憶測が飛んでいます。

高嶋)メイ首相にとっては、こんな当て外れはないと思うのですが、何が原因でこういうことになりましたか?

山本)離脱交渉をやるに当たって、強い立場で国民の信任をガッチリ得た上で交渉に望まないといけない、というので4月に選挙に打って出たのですが、私はこれが「やぶ蛇選挙」だったと思います。

高嶋)世間で伝わっている高齢者向けの社会政策みたいなもので大反発を食らったとか。

山本)そうですね。あれは各所得層で反発がでているそうです。それからもう1つ。国外ではあまり議論にならないのですが、やはり首都圏と地方の格差問題というのが、国内では大きな争点になっているようです。

高嶋)なるほど。テロの影響はどうですか?

山本)テロの影響がどうでるかについて、もちろんメイさんは内務大臣として国内捜査の指揮を執った経験があるのですが、それ以上に今度の争点がテロなのか、EU離脱なのか、国内の福祉問題なのか、ということになってくると、ハッキリ見えない状態ではあります。ただ、世論調査の数字が意に反してどんどんギリギリの状態になってきていて、調査によっては、保守党の方が過半数を取れない、という数字を出している予想もあります。ただ、この予想自体を外しまくってきたのが最近のイギリス政治なので、これはこれで、別途の問題なのですが。いずれにしても、4月の解散を打って出たときのような「楽勝!」というムードは絶対無くなりました。


地方格差と福祉問題に不満の声

高嶋)メイさんの当て外れは、とにかく間違いなかろうと。盤石の体制でEUと交渉しようとしていたのが、薄氷の思いで続けていかなければいけないということが予想されるということですね。

山本)そういうことになってしまいましたね。これで保守党が負けますと、今度はEUの離脱交渉に影響が及ぶのはいま話したとおりなのですが、それ以外にイギリス経済自体ですね。通貨、あるいはイギリス国債がガタガタに下がるだろうという予想がでています。

高嶋)先ほど、「ロンドンと地方の格差」と言いましたが、そんなにスゴいのですか?

山本)やはり国内でいろいろな問題があちこちに出ているようです。そこへ持ってきて福祉問題が重なったものですから、不満が出ています。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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