英テロ多発!万全警戒下でなぜ起こる?高嶋ひでたけのあさラジ!

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6/6(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

中国では監視カメラ効果でテロが激減
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂總(ジャーナリスト・拓殖大学教授)


主犯格はパキスタン出身の27歳男性 自国民が過激化する「ホームグロウン型」か

イギリスのロンドンで起きたテロについて、イギリスのメディアは「容疑者3人の内、主犯格はパキスタン出身の27歳の男だ」と伝えました。また3人の内1人がイスラム過激思想を先導するインターネット上の動画を視聴し、過激化したと見られることが分かりました。

ロンドン中心部のロンドン橋周辺で3日に起きたテロは、これまでに7人が死亡し今も21人が重体です。射殺された3人の容疑者は偽物の自爆用のベストを身体に巻き、周到に準備された計画的犯行とみられています。ロンドン警視庁は市内4ヶ所を捜索してこれまでに12人を逮捕しました。
射殺された3人の容疑者の内、主犯格はパキスタン出身の27歳の男だと、イギリスの大衆紙「The Daily Mirror(デイリー・ミラー)」が伝えておりまして、この男はパキスタンで生まれた後イギリスで育ち、ロンドン東部のバーキングという街に妻と子供2人と住んでいました。地下鉄やファストフード店で働いていたことがあり、過激思想の持ち主だったということです。この主犯格の男は通っていたモスクで指導者に食って掛かり、追い出されるなど激しやすい性格だったという証言もあります。
この男が過激化したきっかけは分かっていませんが、地域の住民はほとんどがアフリカ系や中東系、南アジア系だったという情報もあります。また射殺された3人の内の1人がイスラム過激思想を先導するインターネット上の動画を観ていたということも分かりました。この動画はアメリカの著名なイスラム過激思想の先導者のビデオで、動画投稿サイト「YouTube」上で繰り返し観ていて、その後過去に起きたテロを正当化する表現が増えていったとされておりますが、3人の内のどの人物なのかというのは分かっておりません。3人の内1人はモロッコ系という情報もあります。
ヨーロッパ各国などで近年起きたテロはその国で生まれ育った人間が過激思想に染まって実行する「ホームグロウン型」が多いのが特徴でして、そのきっかけのひとつがネットを通じた先導という指摘も出ています。
この為イギリスのメイ首相は4日の演説で「サイバー空間の規制で国際的に合意できるよう取り組む必要がある」と訴えています。


中国では監視カメラ効果でテロが激減~英との差は?

高嶋)主犯格がパキスタン出身の20代の男ということですよね。新聞情報ですが、今聞いたようにイギリスで育ってホームグロウンで過激思想を深めていったと。
気になるのは、2年前から少なくとも2度当局に通報されていたというのです。
イギリスはテロが続きますからね、非常にいろんなところで水も漏らさぬ体制というか、万全の警戒をしているのですが、それでもやられるということですね。
富坂さん専門の中国ではこの頃テロってあまり聞かなくなりましてけど、これには大きな差があるのだと、富坂さんはおっしゃっている。

富坂)そうですね。2012年くらいでしたか、もう本当に連続して中国にいろいろテロがあったのは。80何人切り付けられたとかありましたけども、ピタッと無くなっています。根本的な問題が無くなったということではないのですが、大きく貢献したのは監視カメラだと言われています。

高嶋)中国はそんなにすごいのですか?

富坂)1度アメリカの方から人権侵害をしていると言われているくらい技術がすごくて、顔認証技術が特に高いですね。

高嶋)マスクなんかしていてもバレてしまうのですってね。

富坂)帽子被って眼鏡掛けてマスクしていてもサッと出て来てしまいます。本当にものすごい特定能力らしいのですよ。ロンドンオリンピックのときもよく言われたのですけど、イギリスの監視カメラの数もものすごく多いのですよね。なぜそういう差が出ているのかなというのはちょっと私も実は不思議ですね。中国は監視カメラの効果がすごくあって、効いてしまったのですよね。

高嶋)メイさんが何か、警官の数を減らしたとかいう。

森田)そうです。内相時代に警官を2万人減らして予算も削減したということを野党の労働党の方は追及しているのですね。野党のコービン党首の方は逆に「警官を1万人増やそうじゃないか」ということを提唱しているのです。


「貧すれば民乱を思う」未然にテロを防ぐために必要なこととは?

富坂)ネットの動画を観ただけでこれだけのことをやってしまうというのは、観る人にものすごく深い闇が無いとならないことですよね。中国には「貧すれば民乱を思う」という言葉がある。つまりこういう人を作らないのが一番大事で、「自分がこんなに不幸だったら、世の中がひっくり返っちゃった方が自分にチャンスがあるかもしれない」ということです。そこまで追い詰められた人を作るというのはもう社会的に危ないことなのですよ。
だから乱を思うくらいの貧者を作ってしまうということや恨みを持った人を作るというのが、警官の数を増やしても、守れないのですよね、そんなものでは。

高嶋)7つの世界の海を支配して、大英帝国でいろいろ植民地があって、そういうところから労働者をどんどん受け入れて、まあ1段も2段も上にいるような感じでやってきたものが、ここに来てどんどん恨みというか反旗を翻されて。これ選挙にどういう影響を与えると思いますか?

富坂)ちょっとメイさん、厳しいかもしれないなと。最近は投資討論を欠席して少し問題になっていましたけども。いろいろ見るとなかなか厳しいところにあるかなという気はします。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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