私が夫の家を出た時に父がくれた手紙に泣きました【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第305回

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私が夫の家を出た時に父がくれた手紙に泣きました【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第305回

私が夫の家を出た時、父が私に手紙をくれました。「お前は子どもを捨て、人非人になったのだ。鬼だ。鬼になった以上は、めめしい人情などに引っ張られず、大鬼になれ」。誤字だらけの手紙でしたが、私は初めて父に向かって泣きました。

瀬戸内寂聴

撮影:斉藤ユーリ

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