日本選手権で100、200メートルの2冠を達成。2003年、末続慎吾以来の快挙に日本中が大興奮しました。2冠達成によって、今夏のロンドン世界陸上代表に内定しました。
これでゆっくり眠れる。おなかいっぱい食べられる。
と本音を語りました。
それにしても、陸連関係者が地団駄を踏んだのは、24日の100メートル。日本初の9秒台誕生は、まず間違いなし-のムードです。ところが、レース直前、雨が本降りに。10秒0台が5人揃った決勝は、かつてなかったハイレベルの走りが披露されるはずでした。準決勝では全体1位のタイムを叩きだしたものの、決勝では5番手の評価。
メンツがすごい。楽しみで仕方がなかった。
と振り返っています。
昨年の今大会は、直前に左太もも肉離れを発症し欠場。リオデジャネイロオリンピックは、代表争いへ加わることができなかった。
でも、悔しくはなかった。オリンピックも、ああやっているなぁ。そんな感じです。
とあっさりしたもの。精神面の図太さは、文句なしに日本一でしょう。日本が銀メダルを獲得した400メートルリレーにも、
ぼくは、バトンがヘタです。
と淡々と話した程度でした。
そうはいっても、2冠を目のあたりにした、陸連関係者は
(2020年の)東京では(リレーで)金メダルを獲れる。レベルを上げればいいだけです。
とほくそ笑んでいます。高校卒業後、練習拠点をオランダへ移し、南アフリカ、アメリカで武者修行を積んでいます。それこそ、かばんひとつで、シェアハウスで暮らしながらさまざまなトレーニングを消化してきました。19日にオランダから帰国。「朝6時に目が覚めてしまう。」と、時差ボケに悩まされたとか。
さすがは10代の若者で、
1日、10時間は眠らないと思い通り、体が動かない。
今週からアメリカのフロリダ大学へ進学する。アスリート養成では世界のトップクラス。OBを含めて、リオデジャネイロオリンピックへ30人を送り出しています。スポーツ奨学生でも、2度にわたる適正試験をクリアしなければ入学は許可されない。
自分で、ここへ行きたいと思った。やはり、勉強もサポートしてくれるところがいい。一生、陸上選手でいることは不可能でしょう。辞めた時、無職では困る。だから、大学へ行って勉強もする。
が、留学を選んだ理由でした。当初、適性試験は黄信号とみられていたものの、塾などへ通い、懸命に取り組んだ結果。
技術と科学的な解析では、日本が世界トップともいわれていますが、それをフル活用しても、肝心の資質がなければ、オリンピック個人でのメダル獲得は不可能。
ただし、サニブラウンはガーナ人とのハーフで、さらなるポテンシャルがフロリダ大で呼び起こされることでしょう。
6月26日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」