7/6(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
福岡・大分で集落や小学校で孤立状態、10人と連絡取れず
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター佐藤優(元外交官・作家)
線状降水帯により明日も局地的に激しい雨が続く
九州北部に降った記録的な大雨の影響で、福岡県と大分県では河川の氾濫や土砂崩れが相次ぎ、少なくとも10人と連絡が取れていません。気象庁は数十年に一度の甚大な被害の恐れがあるとして、福岡県と大分県の広い範囲で大雨特別警報を出し、最大級の警戒を求めております。
森田解説委員) 九州北部の記録的な大雨は梅雨前線が長時間九州の北に停滞している、そこに湿った空気が流れ込みまして、積乱雲が次々と発達して線状降水帯という積乱雲が帯状に連なる状況が長時間続いています。これが福岡県や大分県に猛烈な雨を降らせました。いまも長崎や福岡辺りで激しい猛烈な雨になっているところがあります。九州北部地方では今日の朝にかけて猛烈な雨が続きまして、明日も局地的に非常に激しい雨が降り、大雨が続く恐れがあります。
気象庁は昨日、数十年に一度の大雨が降ったとして、記録的短時間大雨情報を福岡・佐賀・大分の各県の一部に出した他、大雨の特別警報は福岡県が昨日の夕方5時51分、大分県が午後7時55分に出され、現在も継続中です。これまでに少なくとも10人と連絡が取れていません。
福岡県の朝倉市では昨日の午前零時から今日午前5時までの総雨量が観測史上最大の531ミリに達しまして、市内全域に避難指示が出ています。朝倉市によりますと、70代の男性が行方不明となっています。福岡県などによりますと、パトロール中の朝倉市内にいた県の男性職員3人や、子供も含め少なくとも8人が川に流されたり、生き埋めになったりしたという情報があり捜索しています。朝倉市内では住宅も流され1人が怪我、そして橋一か所が流失しました。市内の松末小学校の児童18人を含む54人や、山間部の集落が孤立しているということです。
この他大分県の日田市でも市内の男性1人と連絡が取れない他、福岡県東峰村では住宅3軒が流され、こちらでも住民1人と連絡が取れないという状況になっております。先程菅官房長官が臨時の記者会見を開きました。菅官房長官) 福岡県および大分県の各地を中心に河川の氾濫、土砂災害が多数発生をいたしております。政府としては総理の指示を踏まえ、被害者の救命救助、被害状況の把握に全力で取り組んでいるところです。具体的には、本日の未明から警察・消防・自衛隊、約7,500人の体制で被災者の救命救助を始め、災害応急対策に全力で当たっております。
森田) 自衛隊・消防・警察は福岡県の東峰村や大分県の日田市で活動する方向ですが、ヘリコプター40数機が待機しているという状況です。また福岡の東峰村については村に至る全ての道路が寸断されていて、孤立状態が続いているということで、菅官房長官は復旧に全力を挙げるとしております。被害状況に応じてさらに体制を拡大するということも考えておりまして、今後関係閣僚会議を開いて政府としての対応を協議する、とこのように菅官房長官は述べております。
重要なのはラジオで正確な情報を常にキャッチすること
高嶋) 僕らが小さいときは、台風が来る予兆があると家を飛ばされないように準備をする時間がありましたけど。いまは台風が来ていなくても、突然威力が凄まじく雨が降りますから。防ぎようがないですね。
佐藤) 重要なのは、ラジオをつけっぱなしにすることです。それからもし移動するときには必ず携帯用のラジオを持って行くこと。何かあったとき一番怖いのは、不正確な情報やデマ。常にラジオで正確な情報を得るようにしてほしいです。こういったときのラジオの重要性はありますから。
高嶋) そうですね。積乱雲が次々と立ち上がり、断続的ではなく、雨が集中的にどんどん降って。映像で鉄橋が流されていましたけど、あんなものまで水の勢いで流されるなんて。敏捷に、即座に避難をすることは多勢に無勢で難しいですよ。
森田) 一昨年の鬼怒川が決壊した豪雨のときも、線状降水帯というのが10個もできたといわれています。
高嶋) 消防や町の人たちなど助ける人は少なく、助けられる人も足下がなかなか不安定で。天気予報で集中豪雨の報道をやっていますが、低気圧が来ると黄や赤などチカチカと。赤くなると手がつけられないですね。
森田) レーダーでわかるようになっていますから。
高嶋) あれをマークしてという以外は方法がないのかもしれませんね。この放送は全国21局で流れておりまして、被災の真っただ中で聞いている方もいらっしゃると思いますが、佐藤さんのおっしゃる通りラジオの情報を聞き漏らさないようにしてください。
佐藤) 正確な情報が重要です。