7/21(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
中国のSNSで「訪日の写真・感想文コンテスト」も
6:32~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(元外交官・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
年間600万人以上の中国人観光客 日本は素晴らしい
“爆買い”として一時注目を集めた中国人観光客だが、最近の中国人はSNSなどを駆使して日本の良いところを拡散しているという。中国人の対日感情が大きく変わってきていると、先週中国を訪問した宮家邦彦氏が詳しく解説。
高嶋)宮家さん、中国帰りということで。何日いらしていたのですか?
宮家)3泊なのですけど、最近行っていなかったものですから行ってきました。
高嶋)北京ですか?
宮家)はい。やはり空気がちょっと悪かったですね(笑)。
高嶋)なるほど(笑)。それで対日感情が大分変っていたというので驚いたとか。
宮家)そうなのですよ。まあ政府は変わらないと思うのですけど、今、日本に中国人が年間600万人以上来ています。そういう人たちがうちの近くにも居ますが、ホテルに何十人もの人たちがガヤガヤと。
中国の人だから静かじゃないのだけど、最近はマナーが良くなってきた。「あの人たち、日本に来て好きになって帰ってくれると良いな……でもそうじゃないのかな?」と思っていたのですが、実際に中国に行って話を聞いてみると、どうもほとんどの人は「日本は素晴らしい。安全で清潔で秩序があって礼儀正しくて……」と。皆褒めています。
中国のSNS「Weibo」で日本の観光地などを拡散 「訪日の写真・感想文コンテスト」なるものも?宮家)それでなんと「訪日の写真・感想文コンテスト」というのがあって、中国の「Weibo(微博・ウェイボー)」というSNSがやったらしいのです。そうしたらそのヒット数は1ヶ月半で1億4,000万回。皆びっくりで、ニュースにもなったそうです。
高嶋)Weiboで毎年2回行われるという、訪日旅行者の写真とか感想文、それに対するWeiboへのアクセスがなんと1億4,000万回と。
宮家)政治の話はしないのでしょうけれども、文化面では対日観が変わっている可能性があるなと。少なくとも中国の人というのは政府の言うことは決して信じないけども、親しい人が言うことは非常に素直に信じるのです。
だからああいう形で良い情報が拡散していくというのは日中関係にとって良いことだなと思います。高嶋)日本に来て実際に日本の国土の隅々を見て、観光地や日本の国民性などを、600万人の人たちが良い感情を持って国に帰って「これは皆に知らしめたい。こういう良いところがあるんだよ」と観光スポットを挙げるだけでも、全然感情が変わっていると。
“格安”“団体”“爆買い”は過去の話 高品質を求める中国人観光客宮家)さらに面白いのは、今までは“格安団体爆買い旅行”だったのですよ。ところが今や皆リピーターになっているのです。
私が行けないような「東京湾ヘリコプターツアー」とかにも乗っているのですよ(笑)。それくらいマニアックというか、日本の良いところを本当に貪欲に見に来ているという感じがして「いやー、変わったなあ」と。
15年前に中国にある大使館で広報文化外交をやっていたのですが、今では夢のようなことが起きていますよ。高嶋)本当ですね。私はそういう話で言うと、旅行会社の方が言っていましたが、自分たちが今まで気が付かなかったスポットを中国の方が発見してそれを仲間内にPRすると。そこが新たな観光地に生まれ変わるみたいな、そこまでの力があるのだとか。
宮家)日本に帰っても中国人旅行者が神々しく見えますよ。「ありがとうございます」って(笑)。
高嶋)しかも最近は爆買いではなくなってきましたからね。本当に良い物をお金にゆとりのある方が欲しくて買うという傾向に変わってきているようですから。
宮家)そうですね。中国は3億人は本当にレベルの高い人たちですからね。
高嶋)そういう動きというのはやはり共産党政府には影響を与えますか?
宮家)そこが問題ですね。でも地道にやるしかないですよ。「千里の道も一歩から」で、ちょっとずつ変えていくしか無いなと私は思います。
高嶋)でも実際にそれを知るということがいかに大きいかということですよね。
宮家)百聞は一見に如かずですよ、本当に。
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00