安倍首相はプーチン大統領と3時間20分も何を話したのか?
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9/8(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
北方領土、北朝鮮問題など5つの要件について会談
7:03~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(元外交官・キャノングローバル戦略研究所研究主幹)
北方領土問題は長期の向き合いが必要
安倍首相とプーチン大統領は、9月7日、19回目の日露首脳会談を開き、北方領土問題、
北朝鮮問題を含む5つの要件について会談しました。北朝鮮問題を巡り、日本にとって関係構築がより重要なロシア。安倍首相の発言の真意はどこにあるのでしょうか。安倍総理大臣)北朝鮮がこのような道を進んで行けば、北朝鮮に明るい未来は無い。このことを北朝鮮に分からせて、その政策を変えさせる必要があります。
プーチン大統領)朝鮮半島の核問題をはじめ、情勢を解決するためには政治的、外交的手段しかありません。
高嶋)19回目の日露首脳会談ということですが、昨日は一番表情が硬かったような気がしました。
宮家)そんなに簡単に物事が動くことはありませんから、こんなものでしょう。5つの件について話が少し進んだということですから、それはそれでいいのではないですか。相手はプーチンですから。
高嶋)北方領土の共同開発みたいなものを日本が協力すればするほど、あちらが得する既成事実がどんどん膨れ上がっていって、返還からますます遠のくような気がしますが。
宮家)こういう言い方をして良いかどうかは別として、まず、むこうが不法占拠している。時間がどんどん過ぎて行けば日本の法律だったらこれ時効になる。時効になったら取られちゃうじゃないですか。だからそうではないぞと、時効を止めなくてはいけないわけ。
高嶋)言い続ける。
宮家)言い続けることが時効を止めることです、これがまず第1点。で、言い続けてるうちに状況が変わる可能性がある。その時に向こうは日本との関係を見直すことが出てくるかもしれない、そのことを考えると長期戦ですよ。
中露が結束する限り、北朝鮮核問題の根本解決はできない高嶋)肝心要の北朝鮮への制裁ですが、アメリカの決議案は正男氏の資産凍結、外国で偽名口座が50億ドルぐらいあるなんて話がある。そして北朝鮮への石油の全面禁輸。これは中国がうんと言わないと話になりませんが。
宮家)言わないでしょうね、簡単には。
高嶋)それに対してプーチン大統領、非常に硬い表情を崩さなかった。対話しろと。これしか言いませんね。
宮家)何のための対話するのですかと。要するにわれわれの目的は核開発を断念してもらわなきゃいかんので。中国とかロシアが言っているのは凍結のためにやれと。つまり米韓の軍事演習を止めなさいと。そしたらね、凍結しますと。凍結って今までやったでしょ。
6者協議もやったし、KEDOもやったし、開城工業団地もやった、みんな裏切られたじゃないですか。高嶋)かなりの長い時間、3時間以上話した。色んな人を入れても話したし、それから通訳だけ入れてサシでも話をした。こういう現象を見るともし外に出て来ない話であり得る話はどんなことですか。
宮家)安倍さんが今やってるのは、1つは日米韓の結束を、トランプが変なこと言い出したら困るからしっかりとまとめること。それと同時に中露が一体にならないように、分けなければならない。上手くいったかどうか分かりませんが、中露が結束する限り北朝鮮は安泰ですからね。そういうことをさせないように働きかけをしたんだと思いたい。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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