9/7(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！②

米はICBMの開発放棄を条件に北朝鮮の核保有を認める?
7：02～ひでたけのニュースガツンと言わせて！：コメンテーター佐藤優（作家・元外務省主任分析官）

6回目の核実験　実験場付近では震度6の地震か

ミサイル発射や核実験を続ける北朝鮮。アメリカが武力行使すれば韓国、日本に大きな被害が出る。アメリカは本土に届くICBMミサイルの開発を断念することを条件に北朝鮮の核保有を認める可能性が高いということです。

高嶋）佐藤さん、北朝鮮の核実験ですが、今度の実験では爆発規模が120ktというもので、グラフを見ただけで背筋がゾクゾクと寒気を感じました。

佐藤）今になって考えてみると、日本の気象庁の発表は非常に正確でしたね。要するに前回と比べて10倍程度の揺れがあるということでした。
実験場のすぐ上では震度6くらいに達したと言われています。これは東北地方太平洋沖地震（東日本大震災）の震源地の揺れに近いです。一部は震度7でしたが大体の地域では6でしたから。

NPT体制下の原発稼働国は核武装が難しい

高嶋）それで今しきりに言われている“核ドミノ”ですが、最終的には話し合いでの解決しか無いだろうと、言葉を変えれば「平和的に」ということですよね。

佐藤）今はそういう方向です。戦争になれば朝鮮半島で200万人以上の死者が出る、おそらく日本の中でも数千人単位の死者が出る。しかも韓国の経済が麻痺するわけですから、東アジアの大不況が生じたりする。アベノミクスどころではなくなる。そういう状況を全部鑑みた場合、大陸間弾道ミサイル―ICBMだけ作らないということを条件に核兵器やミサイルを持ったままアメリカは北朝鮮の金正恩政権を認める可能性は十分あります。

高嶋）トランプ側としては自分のところに届くかもしれないICBM、それさえ無ければ「原爆を持っていても黙認しよう」みたいなことになっていくであろうということですね。そうすると韓国も核武装論とか、日本でも核武装とかいう話が出ていますが。

佐藤）いや、韓国も日本も核武装はできないのです。それは核拡散防止条約―NPT体制の中で原発を持っているからです。核拡散防止条約に非核保有国として入っている国は、もし核兵器を保有するという意思を表明した瞬間に今持っているウランを全部アメリカに還さなければいけない。原発が全て止まるとエネルギー危機になってしまう。

高嶋）そういう理屈が通る国は良いですが、北朝鮮以外の妙な国がわけの分からないような状況を生んだりしませんか？

佐藤）それはイランです。イランが核開発を始めた場合には、核を作る能力がありますから拡散が始まりますね。だからこれからはイランに注目が集まりますね。

高嶋ひでたけのあさラジ！
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