河野外務大臣が中東5ヶ国を訪問~ヨルダン国王は同級生
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9/15(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
意外と大切な中東訪問
6:31~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
人脈豊富な河野太郎外務大臣
今月8日から13日まで河野太郎外務大臣が中東5ヶ国を訪問しました。石油を中心に中東地域にエネルギー依存をしている日本にとって、今回の河野大臣の訪問はとても重要だと元外交官の宮家邦彦氏が自身の経験談も交えて解説します。
高嶋)河野太郎外務大臣がカタール・ヨルダン・クウェート・サウジアラビア・エジプトという宮家さんがかつて担当されていた中東の地域をグルグルと周りました。人脈も豊富だということですが。
宮家)ヨルダンの国王様は確かジョージタウン大学で河野大臣と同級生です。僕が中東の課長をやっていたときにも毎年のように行っていましたね。議員外交と言っても通訳を入れて「こんにちは」「さようなら」というだけの人と、彼のように丁々発止英語でやれる人とでは、同じ議員外交でも質が違うと思います。そういう意味ではようやく花が開いてきたかなという感じです。
高嶋)今言ったヨルダンのアブドラ国王はジョージタウン大学の同窓生、それからサウジアラビアの実権を握っているムハンマド皇太子は移動する為に河野さんに自家用機を用意したということです。
宮家)飛行機の便が無かったのだと思いますよ。そうすると出してくれるのですよ。サウジアラビアは太っ腹ですから。
人口増加のサウジアラビア 国民の生活水準が低下しつつある現状
高嶋)最近はサウジアラビアの皇太子が来てビジネスがどうのうこうのと持ち掛けられていますけど、今の日本と中東の関係はどうなのでしょうか?
宮家)サウジアラビアは私が外務省に入った30~40年近く前は人口が600万人でした。それがもう2,000万人を超えてしまっている。石油の生産量というのは1日大体1,000万バレルで変わらないから、平均で考えるとこの30~40年で1人当たりのGDP(国内総生産)が3分の1になったということです。だからお金持ちなのだけど、王様たちは良いかもしれないけども庶民は段々生活水準が下がってきている。
今までお金があったから、彼らは国家公務員と同じように政府からお金をもらっていたのです。だけどそういう時代じゃないでしょう。皆額に汗を流して働きなさいよという話です。それでこの新しい皇太子はサウジアラビアを変えようとしているのです。その意気込みは分かるのだけど、無理じゃない(笑)?
中東訪問の一番の目的 宮家氏が語る自身の体験談高嶋)河野外務大臣の今回の中東訪問の主たる目的は何なのですか?
宮家)あのような不安定になりかねないところに日本はエネルギー依存をしているわけですから、これは足繁く通って知り合いになって、情報交換をする必要があります。中東で何をしているかを見ながら国際的な支持だけでなく、政治的な役割も含めてお付き合いをする。大事な地域ですから、こうやって周っていただくのは本当に大切ですよね。
高嶋)宮家邦彦さんも外務省で中東の直接担当をやっていらっしゃったときに、橋下龍太郎元総理のお供で行ったそうですね。
宮家)サウジアラビアに行きましたよ。
高嶋)全然寝られなかったとか?
宮家)無茶苦茶な話で、総理が外遊するとなると、大騒ぎなわけです。外務省の中でも担当課がある、サウジアラビアだったから私は中東二課長でしたが、出発するまでにまず徹夜です。
それで飛行機に乗るでしょう、普通飛行機に乗ったら寝られるのですよ。ところが当時はもう既にFAXもあるし電報もあるから全部来る。電話も掛かって来る。だから飛行機に乗っても寝られなくて、着いてからまた徹夜で3日くらい寝られなかった。もう二度とあんなことはやりたくないです。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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