中東主要国がカタールと断交？高嶋ひでたけのあさラジ！
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6/9(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！①
アラビア半島の小国カタールの実態
6:29～ニュースやじうま総研ズバリ言わせて！：コメンテーター宮家邦彦(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹･外交評論家)
カタールの歴史 アラブ首長国連邦への加入を蹴り独立サウジアラビア、エジプト、など中東主要国が足並みをそろえてカタールとの断交を発表。カタールがムスリム同胞団への支援を非難しています。
高嶋）小国のカタールが、いろいろな国から断交、断絶を宣言されました。地図で見ると、サウジアラビアの横にホクロみたいにポチっと東の方にあります。
宮家）アラビア半島のペルシャ湾側に少し突き出た、半島の国家です。その南にアラブ首長国連邦があり、北の方がサウジアラビアですが、その先にクウェートがあるわけです。そういう意味では小さな国の一つなのだけれど、カタールの人たちは、プライドが高い。変な国と言ったら怒られてしまいますが、現在、アラブ首長国連邦は7つの首長国で成り立っていますが、1970年にアラブ首長国連邦は、実は8つの首長国で始めるはずだったのです。
高嶋）本来はカタールも？
宮家）そう。カタールもアラブ首長国連邦の1つになるはずだった。あれは全部イギリスの保護領だったわけですから。ところが、「オレたちみたいなプライドある者は、あんな格下の首長とは一緒にならない」と言った。だからアラブ首長国連邦は7つで始まり、カタールは独立したのです。
高嶋）族が違うのですか？
宮家）族も違うのでしょうが、プライドも相当のものですね。
真のカタール人は人口の13%しかいない！高嶋）それにしても、随分と小さい国ですよね。
宮家）人口が230万と言っているけど、本当の国籍を持っているのは13%しかいない。20数万人しかいないのです。30万もいない。ということは、彼らが1級市民。それで「2級市民はいるのか」というと、外国人ということになるので市民権すら持っていない。永住権しか持っていないから、要するに出稼ぎ労働組ですね。
高嶋）中東でよく言われる、油が出たところの国民は豊かだけれど、仕事をしないし、働かない。
宮家）そう、人にやらせればよいのだから。アウトソースしてね。
高嶋）あとは外国から入ってきて、みんなやってくれる、と。
宮家）それで、2、3年したらサヨナラ、と。長くいたら困るからね。何をするか分からない。とんでもないですよ、奴隷国家とは言いませんが、超ブラック企業なのです。
プライド高く、巨万の富があるカタール高嶋）専門的な話になります。カタールがなぜ、他の国から国交断絶されるのか、その理由を教えてください。
宮家）簡単に言えば、プライドが高く、ガスで巨万の富があるわけですから。すると政治に口出ししたくなる。それで、サウジアラビアと対抗意識が強いのでエジプトとかで問題のあったムスリム同胞団に金を出している。それを使ってシリアとかエジプトとか、いろいろなところに口を出しているわけです。それは周りからすれば煙たい話で、「何だコイツ、俺たちと全然違うこと言ってるぞ、仲間じゃない」と。こういう形になる。子どもたちが、「もうやだ！ 君とは絶交だ！」と言っているようなものです。
高嶋）だけど、一致団結してカタールを蹴飛ばすというのは、スゴいですね。
宮家）でも、それって分裂しているだけじゃないですか。いつになったら元気になるのか。僕はアラブが「俺が俺が」でバラバラになっているのが、最大の問題かなと思います。
高嶋）では宮家さんが現地でいろいろ苦労していたときと、今で、図式はあまり変わらない？
宮家）まったく変わっていない。悪くなっていると思います。変わったところですよ。
