マーリンズ・イチロー外野手 来季はどこでプレーするのか?

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イチロー

米国時間の2017年2月28日朝、柴犬のシルエットが入ったTシャツを来て、球場入りするイチロー 写真提供:産経新聞社

メジャー18年目へ向けて、早くも始動。イチローは常に準備を怠らない。今シーズンも代打で出場した後、ゲーム中でもトレーニングを行っている。言葉にするのは簡単ですが、努力の積み重ねには心から頭が下がります。だから、

「最低でも、50歳まではプレーできる」

と豪語するのでしょう。22日には44歳の誕生日を迎えます。

2017年は7試合減ったものの、136試合に出場。ただ、打席は365から215と激減しました。開幕前、外野の4番手、代打という役割でしたが、それを覆すことができなかったのも事実。前半戦は打率が2割2分台と低迷したものの、7、8月には月間打率が3割を超えています。マッティングリー監督は、「彼のプレーは宝物」と表情をほころばせましたが、それほどチャンスを与えたわけではありません。

にもかかわらず、存在をアピールしたのは、代打での勝負強さ。MLB記録の28本へ挑戦した最終戦は、残念ながら不発に終わり、代打安打は27本でした。

「2位じゃダメなんですよね。By蓮舫。2位じゃ忘れられちゃう」

は、思わず吹き出してしまいそうな、ベストコメントだったかもしれません。

さて、変化といえば、イチローを取り巻く環境でしょう。こればかりは、さすがのイチローでもどうにもならない。というのは、球団が元ヤンキース、デレク・ジーター氏などの新オーナーグループへ買収され、承認された。イチローは今季、単年契約で、再契約するかどうかのオプションは球団側がもっています。年俸は約2億2000万円で、ワールドシリーズ終了後4日以内に意思表示をする取り決め。

「戻らない理由はない」

と、イチローは契約延長を希望しています。

一方、ジーター氏は、

「イチローは、私が好きなチームメートの1人」

と語っていますが、この言葉を、額面通り受け取るわけにはいきません。新オーナーグループが、まず取り組むのは球団の財政再建です。今季のマーリンズ、チーム総年俸は1億1540万ドル(約128億4500万円)。ところが、年間収入は約7000万ドル(約78億円)ほどで、大幅なリストラが必要です。

すでに複数年契約などを結んでいる選手がズラリ。その年俸総額が100億円以上。新オーナーグループは、90億円程度に抑えるプランを立てているそうです。大胆なトレードなどで年俸を抑制する模様。チーム編成の最高責任者は、ジーター氏が就任予定です。動き出したジーターはまず、マーリンズから殿堂入りしているレジェンドのアドバイザー契約を切るように、前オーナー側へ指示したとのことです。

レギュラーシーズンでは、ナショナル・リーグ東地区2位とはいえ、77勝85敗で、勝率は5割に満たず、首位のナショナルズに20ゲームの大差をつけられた。ポストシーズン進出も夢物語に。ジーター氏は、

「ファンを球場に呼び戻したい」

と言い、

「まだ選手とは、誰とも話していない」

と静かな口調で語っただけでした。

もし、球団がオプションを行使しない場合、イチローはFAになります。

10月4日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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