慰安婦問題~世界はどう見ているか?

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1/9 (火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

韓国に振り回される日本
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂聰(拓殖大学教授・ジャーナリスト)

康京和

安倍晋三首相を表敬した韓国の康京和外相=2017年12月19日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

慰安婦問題~韓国政府の新たな方針を本日発表

韓国の文在寅政権が「慰安婦問題を巡り、日本政府に対し、責任ある措置を新たに求める方針を決めた」と、複数の韓国メディアが昨日伝えた。韓国政府は今日午後に新しい方針を発表することになっているが、日本が新たな措置を拒否するのは確実とみられる。

韓国の康京和外相は、今日の午後2時を予定していますが、慰安婦問題の解決を確認した2015年12月の日韓合意について、韓国政府の新たな方針を発表します。日韓合意については去年の12月、康京和外相直属の作業部会が、「被害者の意見を十分に集約しなかった」という検証結果を発表し、文在寅大統領も、日韓の交渉過程に、「重大な欠陥がある」と表明していました。

ただ、文在寅大統領は年明けの今月4日、「日韓の公式的な合意という事実も否定できない」と述べており、「合意の完全な破棄は難しい」という認識も示していました。韓国の聯合ニュースによると、韓国は今日の発表では、「日韓合意の再交渉を日本に求めたり、破棄を宣言したりはしない」とのことです。韓国政府が今後この問題でとる行動は、「日韓合意には制約されず、被害者の救済と名誉回復のため、独自の努力を行う」と表明する方針のようです。一方で日本政府に対しては、「責任ある措置を新たに求める方針」とのことで、日本に自発的な行動を求める見通しとされていますが、具体的な内容は示さない可能性もあるそうです。

また、日本が拠出した10億円の扱いについても、方針を示すのではないか、と見られています。これに対して日本政府の高官は昨夜、「発表を見て、反応する必要があれば対応する」と述べているのですが、日韓合意以外の措置の要求には応じない考えです。「責任ある措置」という内容について、「内容によっては、日韓の政治関係がさらに冷え込むのではないか」と、政府高官は懸念を示しています。

慰安婦 慰安婦像 バス ソウル 日本大使館

バスから降ろされソウルの日本大使館前に勢揃いした慰安婦像。ソウルで1ヶ月半余りの間、路線バスに乗せられて市内を巡廻していた慰安婦像5体が、日本大使館前に集合した。2017年10月2日 写真提供:産経新聞社

国際的には「歴史問題」ではなく、「女性問題」として認識されている

高嶋)「日韓合意は維持する。再交渉は求めない。だけど、責任ある措置は求める」、これは、全然曖昧模糊としていて分かりませんけれど、具体的にはどのようなことが考えられるのですか?

富坂)手紙を出すとか、そういうことですよね。だから、これもそもそもの問題として、秘密の暴露をしちゃうところがね……2国間の話し合いを本当に難しくするので、なかなか厳しいな、と思うのですが、そういう中で、韓国に日本が振り回されていますね。特に私が思うのは、「合意を破棄しない」とか先に伝わってくると、少しホッとしてしまう自分がいます。完全に向こうのペースなわけですよね。ようするにゼロではなくてマイナスなわけですが、それでもホッとしてしまう……

高嶋)富坂さんは、「慰安婦問題について、「歴史問題」という側面よりも、世界は「女性問題」として見ているのではないか? そこを見落としてはいけない」と言っていますね。

富坂)もう少し普遍的な価値として、女性に対しての性暴力みたいなものがあってはいけない。特に戦争が絡む問題でそういうことがあってはいけない、ということだとしたら、これは逆流させるような勢力として日本が位置づけられることは、ものすごく国際社会で損ですよね。
この日韓の間の歴史問題を、世界は「どういうことですか? 詳しく聞かせてください」となるほど、外国の人はそんなに関心を持ってくれないわけです。国際問題のことは、ものすごく小さなキーワードで相手に伝えていかなければいけなくてね。「いろいろな、沢山の説明が必要なこと」というのは一切耳に入らない前提で見ていかなければいけないわけです。そういう風になってくると、「これは女性の問題ですよ。え、日本は反対してるの?」という感じになりかねない。まったくの誤解ですが、変な感じに受け取られかねないわけです。だから、私は「最初の対応」を間違えたのだと思っていますけどね……

大阪市議会 サンフランシスコ 慰安婦像問題

【大阪市議会・サンフランシスコ市の慰安婦像問題】サンフランシスコ市の慰安婦像問題などの討論や採決が行われ、賛成多数で可決された大阪市議会=2017年12月12日午後、大阪市議会 写真提供:産経新聞社

日本は女性問題として出していくべきであった

高嶋)戦時中のことで言えばね。戦争をやっているわけですから、どこの国や軍隊だって、みんな相当悪いことをやっていた。

富坂)いろいろな問題があったはずですよね。

高嶋)この日韓の慰安婦問題だけが妙にクローズアップされている。こういう、日本人からすると納得いかない部分も多少あるのですが、それが「世界の底流だ」と。女性問題とかで言うと。

富坂)むしろ、世間の普遍的な価値に乗せていくというね。「いや、日本もそうですよ?」、「日本だって、もちろん悪いことだということで、まさに日本こそが女性の権利を守っていく国なのですよ」と出ていった方が良かったかもしれないと、私は思います。

高嶋)しかし、この辺は本音ですが、韓国も「ああ言えばこう言う」で、しぶといですね。

富坂)ここの部分で話し合うこと、ということが世界に認められると見ない方がいいと思いますね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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