クーデターで揺れる額賀派の本当の目的とは?

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1/31(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

総裁選で額賀派がキーになる?
7:02~高嶋ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)

“総裁派閥”でもあったはずの額賀派が揺れている

自民党額賀派の参議院議員21人は30日、今月中に額賀福志郎会長が退任の意向を示さなければ分派を宣言する方向で調整に入った。ジャーナリストの鈴木哲夫は額賀派がこの混乱を利用して秋の総裁選で存在感を見せようとしていると分析する。

高嶋)秋になると総裁選挙があります。それで鈴木さん、額賀派が揉めているのですけど、総裁選挙で何か存在感を見せようという動きがあるようです。額賀派ってけっこういるのですよね。

鈴木)“額賀派”と言うとあまりピンと来ないかもしれませんが、かつては“経世会”――“竹下派”でした。「経世会に非ずんば人に非ず」などと言われるくらいすごかった。
それが分裂をして小沢さんたちが出て行って、残ったのが小渕恵三さんや橋本龍太郎さん、梶山静六さん、そして額賀福志郎さんで、このメンバーからは、小渕さんも橋本さんも総理になっている。“総裁派閥”だったのですよ。それが今何をやっているのだと。

総裁選で存在感を示そうとしている額賀派

鈴木)参議院にいた青木幹雄さんも額賀派に小渕派の頃からいて、この辺からするとやはり「これは駄目だ」と。派閥の人数もこの前までは第2派閥だったのですが、麻生さんのところが合併とかいろいろとあって、派閥の順位としても党内3位に下がった。それから総裁候補はというと一応茂木さんとかいるのですが、茂木さんも今回いろいろと問題がある。加藤勝信さんなんかもいるけどまだ少し若いし、小渕優子さんが全面に出るというプランもあったのだけれど小渕さんもちょっといろいろとあって少し出遅れてしまいましたよね。そういうことがあって、そろそろ発言力を強めていかないといけないと。
その為に使うのが総裁選だということです。どういうことかと言うと、今安倍さんが三選を目指して、石破さんがどうとかやっていますが、安倍さんという流れがある中で、去年の石破さんのパーティーなんかにも額賀派から竹下さんが1人だけ挨拶に行っています。
つまり額賀派は「分かりませんよ。安倍さんのような主流派に皆流れているけど、もしかしたら石破さんかもしれない」と意思表示している。さらには額賀派の中からは、わざとでしょうけど「岸田さんでも良いんじゃないか」という声も出て来ている。
つまり次の総裁選でキャスティング・ボートにいる為に今存在感を見せようとしている。その為にもっと発言力を付けないといけないということです。

額賀派がどう動くのか注目されることが今回の騒動の目的

鈴木)額賀さんってすごく良い方なのですよ、私は昔よく知っていましたけど。
接着剤みたいな感じの方で、がちゃがちゃ揉めているときに額賀さんというのは力を発揮するのです。

高嶋)いわゆる派閥を先頭に立って鼓舞しながら突っ込んで行くような、そういうリーダーではないのですね。

鈴木)それで伝統的にこの派閥は参議院が強いのですね。だから青木さん辺りOBからしていると「しっかりやれ!」ということで参議院が中心になって「会長代われ」みたいな動きになっているというのが背景ですね。

高嶋)“物言えぬボス”は駄目ですよ。相手が先輩であろうと何であろうと、本当に信じたことをズバッと言わないと。

鈴木)だから人が良いのも時には欠点ですよね。

高嶋)当人は総裁選には出ないのですか?

鈴木)本当は大体派閥のトップが総裁を目指してという感じじゃないですから。そういうこともできていない派閥でもあるわけですよね。

高嶋)伺っていると、額賀派この秋の総裁選挙の波乱要因ではありそうですね。

鈴木)ここがどう動くか、そうやって注目されることがこの一連の騒動の狙い、目的でもあるということです。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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