南北会談~金正恩委員長の発言の“解釈権は北朝鮮にある”
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3月8日(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
韓国の訪朝特使が訪米へ……金正恩氏の笑顔
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)
金正恩委員長の満面の笑顔、我が意を得たり
鄭義溶大統領府国家安保室長ら、韓国の訪朝特使が8日に訪米し、北朝鮮のメッセージをアメリカに伝達すると見られている。平昌オリンピックからの一連の北朝鮮の文在寅大統領に対する工作、そして金正恩委員長の発言の真意はどこにあるのだろうか。
高嶋)山本さんは金正恩のあの満面の笑顔をどういう風に判断しましたか?
山本)我が意を得たりと、そんな風に私には見えましたね。
高嶋)ストーリーとしてはオリンピックに妹を派遣、強面の副委員長を派遣、その人たちが同じテーブルについて奥さんまで座らせた。あそこから考えていたのねという筋書き通りに。
山本)もう筋書き通りですね。去年の秋に対米抑止力を獲得したという言い方をしたと思いますが。
高嶋)ICBM。
対米抑止力を得た後、文在寅大統領を通して米と対話しようとした北朝鮮
山本)ICBM、能力を持ったんだよと。完成度の程はわからないですが、持ったということですよね。そこから後は、外交交渉にチャンネルを変えるタイミングをどう持って行こうかということをずっと考えていたはずです。そのときに外野であるアメリカ、本当はアメリカと話さなきゃいけない、これはわかっているのですが、いきなりは辛い。同じく外野である日本、この辺は拉致という問題も抱えていて話し辛い。じゃあこれは間に入って話を聞いてくれる人が要るよねといった場合、北の中国じゃないといったら、もう一つだったんですよ、文在寅さんですよね。
高嶋)手玉に取りやすい文在寅。
山本)彼らはこういう仕事を工作という言葉使いますけど、まさに工作としてどうするか、ちゃんと画を描いたわけです。だから平昌五輪に妹を送り込んでみたり、綺麗なお姉さんの応援団を連れて行ってみたり。あの辺から全部描いた画の通りですね。
韓国の訪朝特使が訪米し北のメッセ―ジ伝達へ
高嶋)今日のニュース「韓国の訪朝特使が8日訪米、北のメッセージ伝達か」とあります。大統領府の国家安保室長とか、国家情報員とか偉いのですかこの人。
山本)偉いですよ。しかも国の安全のもっと枢要な情報を握っている人々です。
高嶋)一応長ですからね。
山本)長も長です。こういう人々が対立している相手であって、仮想敵である北朝鮮の平壌に乗り込んで行くということが驚きです。本当は奥の院にいなきゃいけない人々です。
高嶋)乗り込んで、必死にメモ取って戻ってきて文在寅さんに報告して大喜びで、次はアメリカにすぐ行けと。パシリをやれと。
山本)国際的パシリですね本当に、綺麗にパシられてますね。
高嶋)トランプ大統領は微妙なTwitterを出してますけど。
山本)あの人は常に微妙なこと言う人です。
高嶋)どうなるんですか? 南北の会談はやりそうですか?
南北の会談、解釈権を握る北朝鮮
山本)南北の会談はやると思います。
高嶋)当然やる。何がしかの結論が出ますよね。
山本)方向を持ってきますよね。ただ北朝鮮の出して来たコメントを見てみると、アメリカの軍事的脅威が去った場合は核を保有する必要はない云々って書いていますが、韓国は自分の都合の良いように読んで喜んでますが、この文章を客観的に見たら解釈権持っているのは文章出した北朝鮮が持っているということはありありに思いますよこれ。
高嶋)細かく読めば、行間、或いは眼光紙背に徹すで裏読みをすれば、とても文在寅さんがぬか喜びをするような内容じゃないような気がします。
山本)グレーゾーンを勝手に白だと思っているだけで、グレーは黒になるんです簡単に。これ解釈権を北が持っているということは、何を持ってアメリカの軍事的脅威が去ったと言えるのか、その解釈権を北が持っているとしたらなんぼでも言えることはありますよね。「話し合いが続いている間は実験しない」とありますが、話し合いで飲めない条件を出して向こうが考え込んだらミサイルどかーん。これはあり得ますよ。
高嶋)米韓の軍事演習はどうですか?
山本)これは恐らく例年通りやることになると思います。北側ももう毎年やっていることですので、ここでいきなり韓国追い詰めるとパシリができなくなるから、「まあ去年もやられたことですから、なさるんならどうぞ」という。
高嶋)そんな金正恩さんの細工は流々。それにアメリカだ日本だ、簡単に乗りはしないと。本音は見えているじゃないかということですね。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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