森友文書改ざん~問題の本質は政治主導のシステムにある
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3月20日(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
集中審議で何がわかったのか?
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂聰(拓殖大学教授・ジャーナリスト)
安倍総理は森友学園の決済文書改ざんと自身の国会答弁の関係性を否定
昨日の参議院予算委員会集中審議で安倍総理大臣は森友学園への国有地売却に総理自身や昭恵夫人の関与があれば総理も国会議員も辞めるとした去年2月の国会答弁、これが決済文書の改ざんに繋がったのではないか。このように指摘されていますが、この辺をまず安倍総理は否定しております。
安倍総理)書き換えがなされたとされる2月下旬から4月には既に妻が名誉校長でありまして、講演に行ったこと、或いは学校建設予定地に行ったことは、いわば既に知られていたことであり、国会でも議論になっていました。2月17日の一切関係ないという答弁をひっくり返すような記述では全く無いということは申し上げておきたいと思います。
こう述べて昭恵夫人と森友学園との関係は文書の改ざんに影響を与えてはいないと強調しています。また、良い土地ですから前に進めて下さいという発言も昭恵夫人本人はしていないと否定しています。一方財務省の太田理財局長は改ざん前の文書に昭恵夫人の名前が載った理由について「総理夫人だから」ということだと説明しています。共産党の小池書記局長と太田理財局長です。
小池書記局長)なんで国会議員でもない安倍昭恵さんの動向が決済文書に記載されてるんですか?
太田理財局長)それは基本的に総理夫人だということだと思います。
これについて共産党の小池さんは「重大な発言だ、国会議員以上に配慮しなければならない存在だから文書に登場したのではないか」と批判を強めました。文書をつくった近畿財務局が総理夫人という立場の影響力を意識していたという風にもとれる発言でして、野党は昭恵夫人の国会招致を重ねて求めています。また、麻生財務大臣は文書改ざんで佐川前国税庁長官の責任について「極めて大きかった。最終責任者になる可能性が大きい」と述べています。このため野党としては佐川前国税庁長官の証人喚問について昨日議決するように求めていたのですが、与党の対応が決まらないため予算委員会は昨日議決せず、野党は今日中に議決するように要求を強めています。与野党で引き続き日程を協議するのですが、証人喚問を行う場合には週明け月曜日26日になる見通しですが、与党内には参考人招致に留めるべきだという意見も根強くあります。内閣支持率が軒並み10ポイント前後下がって来る中で、官邸サイドとしては佐川さんを証人喚問すると、昭恵夫人の国会招致に直結するのではないか、この辺を警戒しているとされています。
高嶋)昨日の参議院での予算委員会を見て感想はどういうものだったですか?
富坂)私はこのシステム自体に興味があります。
政治と官僚の関係、現在のシステムの問題
高嶋)システムとは?
富坂)人事を握った後の政治と官の関係ですね。
高嶋)内閣人事局ですか。
富坂)ええ。もうこれが酷いことになっていると思うのですよね。これは安倍政権だから起きたということではなくて、今後も起きる可能性があります。だからそこをもっときっちりやっていかないといけないと思います。政治主導って何のための政治主導だったかというと、リーダーシップを取って官僚を動かすためにやったわけです。それまでは官僚は官僚組織のために動いていたという問題があったため、それを政治主導にした。だからこういう弊害が出てきた。人事を握るということはとても大きいことです。それでこの問題が出てきたということは、私はやはり政治はケジメをつけないと駄目だと思います。
未だ明らかにならない真実、誰がなぜ?
高嶋)その根本の話というのはとてもわかります。だけど昨日の集中審議では何がわかった? この文書は誰がなぜ書き換えたかっていうのは一切わかんなかったんでしょ? 言おうともしなかったでしょ?
森田解説委員)そうなんです。佐川さんがどう関与したのかについても太田理財局長は、佐川さんが刑事訴追の可能性があるので差し控えたいと述べているということなんですね。
高嶋)結局ね、肝心要そこがわからない。これでだけど佐川前国税庁長官、彼を証人として出さなかったら支持率はもっと落ちるでしょうね。
働くと決まっている見えない力
富坂)間違い無いですよ。出しても多分落ちる、出さなくても落ちるんで。要するに見えない力が働いているけど、人事を握っているから働くに決まってますよね。
高嶋)そこがわからない。佐川さんが「独断で資料は捨てました、みんなわかりません、全部ノー」でね、一切の問いかけにバツ出したでしょ。あれが自分の判定でやれるんだったら「あんな文書もあるし、いつか出てきて、ばれたら俺は大変なことになる」と「いやいやばれはしないから、お前はそれで通せ」みたいな、何か圧力っていうか、アドバイスっていうか囁きっていうか、それに乗って彼はその国会審査、去年1年ぐらい前ですね、ずっとやったのではないかと。そんな気がしてしょうがない。
富坂)そうですね。逆に言えば、政治から忖度もしないで事務的に処理した後に「なんだあいつ」ということで人事的に報復されるという可能性だってあるわけですよね。だからそういうことを考えていたら、「権力を握るというのは責任を取るということ」って単純に考えて行かなきゃ駄目だと私は思うんですよ。責任取らないんだったら権力持っちゃ駄目で、要するに人事権なんて握っちゃ駄目なんです。今回は、政治主導の後にこういう問題が起きたということは政治が責任取らないといけないですよね。ある程度ね。
高嶋)その辺から勘案すると、政治主導がもたらした佐川さんへの箝口令というかね。
富坂)それが駄目なら、新しいシステム考えていかなきゃいけないと思いますよ。
高嶋)知らない人形というのをやりなさいみたいな、そんなような感じしますよね。これから国会審議どういう予定になっていますか?
今後の動きと取り組むべき姿勢
森田解説委員)今日も予算委員会の審議がありますが、今日中に証人喚問の議決ができるかどうか、喚問を巡る日程での与野党の攻防があるわけです。
高嶋)それからもう一つ感じたのは野党にもっと時間あげないと駄目よね、本当に。とにかくいま検察の取り調べ中だからって、そうやって逃げるでしょ? 逃げ込んだときに中々追いかけきれないですよ。
富坂)確かに。ちょっと弾が無い感じしますね。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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