佐川氏証人喚問~谷査恵子氏が国会に出れば内閣総辞職の可能性も!?
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3月22日FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
重要なことは「追及」ではなく「事実の確定」
7:16~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター手嶋龍一(ジャーナリスト・作家)、佐藤優(元外務省主任分析官・作家)
佐川氏証人喚問~安倍総理のゆらぐ足下、ウィークポイントは谷査恵子氏
高嶋)27日に佐川さんが証人喚問されますが、もしご自分が野党議員になって攻撃するとすればどういう手順でどんな攻め方をしますか? 佐藤さんだったらどうですか?
佐藤)佐川さんから大きいことが出て来ないということを前提にして、私の引き出しの中では谷さんですよね。元安倍昭恵さん付きで、いまはイタリアの日本大使館にいる。彼女の出勤簿を出してくれと要求します。それともう一つ、安倍昭恵さんがあちこちに出張しているときの横に谷さんが写っている写真。
高嶋)必ずついてきました。
佐藤)その写真を見せて出勤簿を見て、これは既に彼女の出勤は出張命令が出ていないということは以前明らかになっていますよね。出勤簿上で出勤となっていて、出ているのは闇出張ですよね。しかも予算措置がついているのかと。闇出張だから当然ついてないんですよね。どこからお金が出ているのかと。昭恵さんから金一封だということは以前に出ていると、じゃあ、5,000円以上だったら贈与等報告は出しているのかと、それから確定申告は済ましているのかと。それは雑所得ですから。
そういうようなところで法令に触れていることをしているのではないかと。ということは、このようなところで手続きを取っていないから、他にも隠れているのではないか、国会に出てきて話を聞きましょうと。高嶋)国会に出すためのその手段として、今のような攻め方をする。
重要なことは「追及」ではなく、「事実の確定」
佐藤)そのためには、こういうようなところで通常とっている手続きを取らないような、なぜ、この人がやっているのですか? お金はどこから流れているのですか? まず事実を確定するので、今までの説明では全く納得できないと。
高嶋)谷査恵子さんが籠池側に安倍総理夫人の代理みたいにして問い合わせなんかもして、こうなっていますというプロセスを伝えた、あの手紙は重要だということですね。
佐藤)そうです。ですから、そのときに誰に相談したのですか? 財務省の誰に聞いたのですか? そのときに内閣府で誰かの決裁をとりましたか? どういう判断でやったのですか? あなたは権限が授権されていたのですか? 権限が授権されていないのだったら、なぜそういったことができたのですか? というと、理詰めで聞いていくことなのですね。
手嶋)いま佐藤さんから、キーワードが出て来ましたよね。「事実」という言葉ありますよね。国政調査権という巨大な権限を持っている国会の、今こそ役割はひとつひとつの一見些細に見えるような事実を明らかにしていくということなんですね。「あなたこれ悪いと思いますか?」なんて追求をするのではなくて、事実を知りたい。
佐藤)認識を聞くのではないのです、事実なのです。
手嶋)その事実が、どこがいま責められる側の、政権の側の一番のウィークポイント、弱い脇腹であるのかということになると、明らかに谷さんだと。
崩しがたい国会対応のプロたちと素人
高嶋)佐川さんはもう散々撃たれ続けてね、あの程度の議員の、あのくらいの質問だったらかわせると思っているかもしれない。そうすると、その前の理財局長の迫田さんも相当噛んでるわけでしょ?
佐藤)佐川さんにしても迫田さんにしても国会対応のプロなんですよ。プロ対プロになった場合、今の野党議員によって壁は破れませんよ。そこのところで素人、国会との関係において、谷さんは出て来る立場じゃないですから。ノンキャリアですから。素人で初めてあの場に立ったときというのは、人間の心理として嘘つけないんです。
手嶋)しかもすべてを知っている。これやはり佐藤さんのように権力のど真ん中にいて、しかもそういう役割を果たした人でなければ、こういう発言はできないんですよね。
谷査恵子氏の証人喚問が実現すれば、内閣総辞職の可能性も
佐藤)彼女がもし来ることになったら、参考人招致でもそうです。そこまでになった場合には、政局は大揺れになりますね。それから昭恵さんの喚問はないと思います。なぜならば昭恵さんの喚問が決まった時点で総辞職するからです。
高嶋)その大揺れの……えっ、総辞職?
佐藤)もし昭恵さんの喚問ということが国会で決まったら、あるいは決まりそうになったらその時点で総辞職すると思います、内閣は。
高嶋)ということは一番昭恵さんに近いのは谷査恵子さん。
佐藤)そう。ところがどうも野党はそこのところに気付いてないと思いますね。
高嶋)気付いてない。佐藤さんいま参考人招致でも良いって言いましたよ、証人喚問じゃなくていい?
佐藤)証人喚問だと「自分が刑事罰を受けることに関しては言わなくていい」という法がありますので、多分彼女に周囲の官僚は緘黙しろと、お前持って行かれるぞと言うと思います。それでそれが合理的な理由になりますからね。ところが参考人招致の場合は別にそれで国会、家の中で話したことによって犯罪追求されるわけではないから全部話してくださいと。こうなったときに承認拒否できないですからね。
事態の動向を息を飲んで見ている谷査恵子氏と大阪地検特捜部
高嶋)谷さんはイタリアで何やっているのですか?
手嶋)息を飲んでこの東京の動きを見ていると思いますね。もう一人だけ息を詰めている人がいて、それは大阪地検の特捜部ですよね。やはり、ここから多くの情報が流れている可能性があるのですが、まさにいま佐藤さんが言ったような事実が明らかになって来るか、ということを見ながら捜査を進めています。
高嶋)ということは人によっては、いつまで森友加計やってるんだみたいに言う人も多かったのですが、それがまたこう戻ってきて、より強力な爆弾になっちゃって。ひょっとすると内閣を吹っ飛ばしかねない、そんな危険な存在になったと。
佐藤)ですから27日がすごく重要なんです。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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