【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第381回】
さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回は、3月30日から公開の『レッド・スパロー』を掘り起こします。
ジェニファー・ローレンスがスパイ映画史上最大のハニートラップを仕掛ける
バレリーナとしての将来を怪我のために断たれたドミニカ・エゴロワ。病気の母に治療を受けさせるため、自らの意思に反してロシアの諜報機関の訓練施設に送りこまれることに。そこはハニートラップと心理操作を武器としてミッションを遂行するスパイ=<スパロー>の養成機関だった。持ち前の美貌と頭脳で一流の<スパロー>としての才能を買われたドミニカは、ロシア情報庁の上層部に潜むアメリカへの内通者を探り出す任務を任される。しかしその任務がきっかけで、彼女は敵国アメリカのみならず、祖国ロシアからも狙われることになる…。
ジェイソン・マシューズによる同名小説を『ハンガー・ゲーム2』などで知られるフランシス・ローレンス監督が映画化。ミッションのために近づいたロシアの女スパイとCIA捜査官が互いに惹かれ合い、そして騙し合う予測不能のサスペンス・アクションです。
主人公の女スパイを演じるのは、アカデミー賞女優のジェニファー・ローレンス。スパイ映画史上類を見ない、セクシーでパワフルでミステリアスなヒロインを体当たりで演じています。
これまでにない魅力を発揮する美しすぎるジェニファーの官能的なハニートラップにかかれば、CIA捜査官ならずともイチコロ!? 大胆かつ過激な演技は、本作イチバンの見どころです。
共演には話題作への出演が続くジョエル・エドガートンをはじめ、ジェレミー・アイアンズ、シャーロット・ランプリングなど、実力派キャストが顔を揃えています。
原作者のジェイソン・マシューズは元CIA捜査官で、30年以上にもわたって冷戦下のヨーロッパや共産圏の国々で諜報活動を行ってきた元スパイ。「ソ連では若い女性をハニートラップとして訓練させていて、彼女たちのことをスパローと呼んでいた」と彼は証言しており、その事実を元に小説を書き上げました。
それだけに本作では、現場を経験した人間しか知り得ないスパイ活動の実態や裏テクニックなどがシーンに盛り込まれています。新たな魅力に満ちたスパイ映画として、スパイ映画好き垂涎ものの作品ですよ。
レッド・スパロー
2018年3月30日から全国ロードショー
監督:フランシス・ローレンス
出演:ジェニファー・ローレンス、ジョエル・エドガートン、マティアス・スーナールツ、シャーロット・ランプリング、メアリー=ルイーズ・パーカー、ジェレミー・アイアンズ ほか
©2018Twentieth Century Fox Film Corporation
公式サイト http://www.foxmovies-jp.com/redsparrow/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/