南北首脳会談~意識のギャップが今後どう働いてくるのか

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4/30 FM93 AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!①

南北首脳会談~ジャーナリスト・須田慎一郎はどう見たのか?
7:00~ガチンコ ニュース UP!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)

南北首脳会談~意識のギャップが今後どう働いてくるのか

南北首脳会談を前に軍事境界線を挟み握手する韓国の文在寅大統領(右)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=2018年4月27日、板門店(板門店共同映像取材団・共同) 写真提供:共同通信社

 

 

スタートラインに立っただけでまだ具体的な中身は無い

韓国の文在寅大統領と、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が先週金曜日、軍事境界線のある板門店の韓国側施設「平和の家」で会談し、朝鮮戦争の終戦を目指すことと、完全な非核化に合意した。今回の会談を須田慎一郎はどう評価するのか。

飯田)まずは率直に。どうご覧になりましたか?

須田)板門店宣言が出ていますが、具体的な中身、内容はほとんど無い。だから、評価のしようがない。スタートラインに立っただけで、今後どういうルートを辿り、スケジュールをこなしていけるのか。そういうこと自体がわからないと思います。

飯田)Twitterでもいろいろ意見があります。「実際の評価は報道されていない部分もあるので、報道ベースでは0点。報道されていない内容次第では、マイナスもあり得る」とか。何にせよ、まだ動いていないということですね。

須田)ただ、動いていないにせよ、金正恩委員長と文在寅大統領を含めた西側の方としては、意識的なギャップみたいなものがある。「非核化」1つ取り上げても、同じ土俵、つまり認識の上に立って協議しているわけではなく、北朝鮮としては相当長期間かけての非核化。しかも「朝鮮半島」の非核化だから、アメリカの核の傘も撤去しろ、というのを意識しているのではないかな。
それに対して、少なくともアメリカや日本は、即時というか、かなり短時間軸での非核化をイメージしているわけですから。このギャップが、どのあたりで出てくるのか。

韓国は北朝鮮に「経済協力には核放棄が必要」と暗に主張している

飯田)今回は、ある意味デリケートな部分には触れずに言った感じですね。

須田)そこを言い出すと、最初から協議というか交渉が決裂してしまいますからね。そうした矛盾は先送りしている状況にあるんじゃないかな。ただ、報道ベースには出てこない水面下では、韓国はどうも北朝鮮に対して「北朝鮮が期待する経済協力、あるいは日本による戦後賠償というのは、平和条約締結や国交正常化がきちんと実現できない限り、お金は来ませんよ。だから、北朝鮮もその辺はきちんと含んでおいて」と、しきりに言っているそうです。

飯田)暗に、「核放棄しないと金は出てこない」と。それに対してどう動くか、ですか。

須田)それに対しての北朝鮮サイドの具体的な反応は、まだ見えていません。ただ、北朝鮮は外交巧者ですから。その辺は自分たちのスケジュールで都合のいいように上手く回していけるのでは、と僕は見ています。

 

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