コロッケはフライパンで揚げてはいけない
公開: 更新:
日本コロッケ協会会長で食文化クリエイターの藤井幸大が、黒木瞳がパーソナリティの番組「あさナビ」(ニッポン放送)に出演。コロッケを上手に揚げる方法について語った。
黒木)今週のゲストは日本コロッケ協会会長で、食文化のクリエイターでいらっしゃる藤井幸大さんです。
今日は藤井さんがオススメのコロッケを持って来て下さって、目の前には美味しそうなコロッケがあるのですが……これは、ソースを付けてはいけないのですか?
藤井)そうですね。これは麻布十番の「楽万コロッケ」さんのコロッケです。楽万さんは、昆布塩で食べることを推奨されているのです。
黒木)食べ方にも、いろいろな流儀があるのですね!
藤井)塩をかけることによって、甘みが広がるのです。
黒木)これは、藤井さんのところの冷凍食品でも売っているのですか?
藤井)いえ、楽万さんは手作りで、お店で作られています。
黒木)じゃあ、ご自分のところではないものを……。
藤井)そうですね。私は年間2,000個くらいコロッケを食べるのですが、全国津々浦々。
黒木)年間2,000個というと?
藤井)1日平均5~6個くらいですかね。
黒木)いただきます。あ、美味しい。確かに塩が合います。
藤井)塩のミネラルが、お肉と芋の甘みを引き出してくれます。
楽万さんはいろいろな種類があります。和牛のコロッケや、季節によってはきのこのコロッケなど。これは、和牛の特選コロッケです。
黒木)コロッケって揚げ方が難しい。なかは火が通っているので上手に揚げればいいだけですが、上手に作るコツはあるのですか?
藤井)よくフライパンで揚げられる方が多いのですが、揚げ物というのは深さが大事なのです。揚げ物のメカニズムというのはいろいろな方向から熱が均等に伝わることが大事なのですが、フライパンだと熱源に近すぎてしまうのですよ。ですので、遠ざけた状態で均等な温度になったものが滞留して、中心に旨みが溜まっていく構造になっています。
黒木)でも、それは家庭では無理ですよね……。
藤井)最近は5,000円くらいで家庭用フライヤーというのが売っているのですが、家庭用の電源で温度も均等に保てますし、そこに油を入れてタイマーをかけ、揚がったら湯切りをして取る。何回か使ってフィルターで濾す。なかは鉄が加工されているので非常にメンテナンスも楽なのです。是非一家に一台置いて頂きたいのが、私共の思いなのですけれども。
黒木)でも、ご自分の冷凍食品の売り上げが良くなった方がいいですよね。お家でみんながコロッケを揚げ出したら、売れなくなってしまうじゃないですか。
藤井)家庭で揚げるタイプのコロッケも用意していますので、それは大丈夫です。揚げる前の状態のものもあります。
藤井幸大/日本コロッケ協会会長・食文化クリエイター1981年生まれ。北海道札幌市出身。
コロッケを中心に冷凍食品の製造販売をしている「サンマルコ食品」の創業家に生まれる。3代目にあたるが、祖父に変わって父が社長に就任するまでは会社員の家庭で育つ。
米アカデミー・オブ・アート大学卒業後、食品関連の商社に勤務。米国時代に得た貴重な経験を糧に、食文化クリエイターとしての経験を積む。
2011年、サンマルコ食品株式会社に入社。新事業態開発や食品コンサルティング、飲食店からデパ地下惣菜店まで様々なプロデュースなどを手がける。幼少期より食しているコロッケを追求。年間2,000個を食す「コロッケ王子」として、コロッケの発展とマーケット拡大のため、一般社団法人日本コロッケ協会を設立。コロッケのことなら何でも知っている「コロッケ王子」として活躍している。
ENEOSプレゼンツ あさナビ
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳