GDPで日本を抜かした中国へODAを続けた理由
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月24日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。GDPで日本を抜かした中国へODAを続けた理由について解説した。
中国に対するODA、今年度限りで終了へ
河野外務大臣)「いまの中国の経済レベルを考えれば、おそらく必要が無いという風に思いますので、引き続き、続いているものも残りの年月が終わればそれで終了しようということだと思います」
政府は昨日、中国に対するODA(政府開発援助)を今年度限りで終了する方針を固めた。明日から行われる安倍総理大臣の中国訪問では、対等な立場での経済協力の在り方について協議するということだ。
飯田)安倍総理は明日から中国を訪問、26日には李克強首相と会談するということですが、まだODAをやっていたのですね。
高橋)確か2000年代のはじめにやめたような記憶があるのですけれど。もう10年以上昔に止めると聞いて、北京オリンピックまでという話だった記憶がありましたが、まだやっていたのですね。正直言って、ちょっとびっくりしました。
飯田)近年は環境や、大気汚染のことをやっていたという話ですが。
高橋)理屈付けて日本の方がやりたかった、と思われても仕方ないかもしれませんね。ときどきそういうことがあるのです。ODAに関係する省庁は4省庁ありますが、関係者が多くて、「自分たちの仕事づくりとしてやっていたのではないか」と言われても仕方がないような気がします。中国のGDPが日本を抜かしたのは、かなり前ですからね。
飯田)いまや2倍あると言われていますものね。
高橋)「どうしちゃったの」という感じですよね。
「ODAでお金をくれる人」という感覚
飯田)昔だと「紐付きODA」という言葉もあったりして、関係者がODAのお金をもらって、海外で仕事をするというような。
高橋)ODAで少し思い出深いことがあるのですが、財務省も実は絡んでいるので、財務省の職員として行くと、中国政府にとても歓待されてしまうのですよ。何故かと言うと、「ODAでお金をくれる人」という感覚なのです。
飯田)大スポンサー様がいらっしゃると。
高橋)普通の国は大臣などが行って歓待されますが、日本の方は役人が歓待されてしまうのですよね。役人が大臣のふりをしているだけ。
飯田)でもそれは、意思決定の肝がどこかというのを…。
高橋)中国の人はよく知っているのですよ。
飯田)キーマンが誰かということをそこまで知っている。
高橋)ものすごく歓待されてしまって、私なんかはこそばゆくなって、びっくりしたことがありますよ。
飯田)そうすると、「これだけ歓待してくれるのだったら」という、ある意味で気持ちの部分が働くこともある?
高橋)気持ちの部分が働いても不思議ではないですよね。税関を通るときなども、フリーパスで大臣待遇だったので驚きました。私と一緒に行った人が財務省の高官で、その人が大臣待遇だったので、私も同じく大臣待遇を経験したのですが。
飯田)恩恵にあずかったと(笑)。
高橋)空港でいきなり車が来ちゃって、そのまま出て行ってしまったというパターンですね。飛行機横付けパターン(笑)。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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