安倍総理がダボス会議で演説~その3つのポイント

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月24日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。昨日、ダボス会議で行われた安倍総理の演説について解説した。

安倍総理がダボス会議で演説 WTO改革主導に意欲

安倍総理)いま、大きな変化、この変化のスピードにWTOが付いて行っていないのも事実でありますし、G20の場を通じて日本がルール作りについて主導的な役割を果たしていきたいと思っています。

安倍総理大臣は日本時間の昨日、スイスで行われているダボス会議で演説し、米中貿易摩擦を念頭に国際貿易システムへの信頼を立て直そうと訴えた。また演説のなかでは消費者や産業活動が生み出すビッグデータの自由な国際流通に向けた議論の必要性を呼び掛けるとともに、技術開発によって地球温暖化対策を進める方針も示した。

飯田)スイスのダボスで行われている世界経済フォーラムの会議でありますが、G20の議長国はここに出席し、どんなことを議論するかの見通しを話すということを慣例としてやって来ました。今回のテーマの目玉として「ビッグデータ」という言葉が出ています。

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演説の3つのポイント

鈴木)これは3つポイントがあると思っています。
1つはWTOの改革。いまの世界は貿易がぐじゃぐじゃです。米中をはじめ、結局は自分の国ファーストでしょうと。そういうなか、各地で貿易戦争が起きている。EUからイギリスが出る。このことは日本にも影響が出て来ることなのですが、ある意味ではルールなき、仁義なき状態と言っていい。そういうことも含めて、いまはしっかりとしたルール作りを中心としたWTO改革をしましょうということです。日本がその中心になって調整しますよというポジションはとてもいいことだと思います。「日本ってアメリカの後ろについているんでしょう」という見方から、日本も自分の国のことだけを考えるのではなく、議長として調整するから、自由貿易に関するルールを作りましょう、中国も参加してくださいと訴えるのはすごくいい。
2つ目はビッグデータ。安倍さんの盟友とも言われている、安倍さんの経済政策にもすごく影響を与えて来た甘利明さん。いまは自民党の選対委員長に就任されていますが、気持ちはいまでも経済という思いはあるのではないでしょうか。TPPも引っ張ってまとめて来た経緯もあります。甘利さんがビッグデータに関して、いま、ルールを作らなきゃダメだということと、これは日本がやるべきだと、おそらく安倍さんと甘利さんはこのあたりの話をしていると思います。
そして3つ目は地球温暖化について。例えば、豪雨などの自然災害が相次いでいる。それは温暖化が影響しているのではないかというイメージがあるでしょうけれど、世界の研究機関がデータを出していますが、実はこの温暖化は貧困を生んで行く。これは非常に日本らしい提案だと思います。地球温暖化をみんなで鎮める、防ぐことによって、自然災害ではなく貧困を無くすことにつながるのです。この辺のことをG20で提案する。貧困をなくすために、論理的なことも併せて進めて行って欲しいと思います。
この3つが今回の演説のポイントだった気がします。

飯田)地球温暖化によって、例えば食糧が収穫できないとなると、食糧の奪い合いになって貧困を生んでしまうとか、いろいろな作用があるわけですよね。

鈴木)世界の研究機関が因果関係を出していて、異常気象と貧困? と思うかもしれませんが、そこにしっかり関係があるのです。
こういう科学的に温暖化を何とかするというのは、日本の十八番ではないですか。

飯田)技術を使って。

鈴木)そういう視点で進めて欲しいと思います。

飯田)これは新たな成長戦略にもなりそうですね。

鈴木)なります、間違いない。もっと早く手を付けておいても良かったと思いますけれどね。

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