第2回米朝首脳会談~日本にとって最も怖いトランプ大統領の妥協
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月4日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。第2回米朝首脳会談について解説した。
第2回米朝首脳会談がダナンで最終調整~明日発表か
今月末に開催される予定の、アメリカのトランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長との2回目の米朝首脳会談の開催地が、ベトナム中部のダナンで最終調整されていることが分かった。詰めの作業のためビーガン北朝鮮担当特別代表が韓国を訪問中で、きょうにも北朝鮮の実務者と協議する予定になっており、トランプ大統領が5日に行う一般教書演説のなかで開催日と併せて発表するとみられている。
飯田)今回はダナンで開催だと言われています。
須田)先週この番組で申し上げた通り、アメリカのワシントンで事前協議が行われました。そのときのアメリカの対応ぶりを見てみると、あまり大きな期待は持っていないなということが強くうかがえます。では北朝鮮サイドの第2回米朝首脳会談を開く目的はどこにあるのかと言うと、1にも2にも、国連の経済制裁決議を解除してもらうことです。経済的にひっ迫していて、背取りを含めた経済制裁決議違反という形での物資の供与は行われています。それは中露、韓国を中心に行われていますが、それだけで国内経済を回して行くのは難しいこともあって、とにかく経済制裁を解除してもらう、段階を踏んででも道筋をつけることが狙いです。
しかし、アメリカから聞こえて来る情報によりますと、今回の会談によっていきなり解除される方向には向かわないと言われています。
仮にそうなった場合、北朝鮮サイドとしてはどういった行動に出て来るのかが注目するところです。
飯田)北朝鮮のいままでの常とう手段だと、そこでケツをまくるように、もう1回核実験をするというようなことをしそうですが、そこまで強硬に行くのでしょうか?
心配されるトランプ政権の妥協
須田)心配なところは、そこでのトランプ政権の譲歩です。
北朝鮮が核の廃棄、放棄に向けてアクションを取らなければ経済制裁を解除する方向には向かないと思いますが、それが見込めない場合、アメリカとしては突っ張るのかと言うと、必ずしもそうではない。アメリカないしトランプさんとしては、「交渉は前進している」というということを、アメリカ国内に見せる必要があるのではないかと思います。先だって国境の壁で手痛いダメージを受けたトランプ政権としては、ポイントをゲットしておきたいところです。北朝鮮が完全に交渉のテーブルを蹴って出て行くような状況にはならないのではないでしょうか。ただ、そのときの条件のせめぎあいがどうなって行くのか。
飯田)どこまでオープンにするものを作るかということでしょうか。
下手な妥協をされると日本にとっては厳しいですよね。
須田)アメリカも国際世論の批判を浴びかねない危険もありますから、そこのせめぎあい、バランス感覚が大事なのではないかと思います。
飯田)双方一致するのは、何となく成果が出たように見せて先送りするのがいちばんいいということでしょうか?
須田)そうでしょうね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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