メイ首相がEU離脱延期に言及~G20含め日本に影響すること
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月27日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。イギリスがEU離脱を延期した場合の影響について解説した。
イギリスのメイ首相がEU離脱の延期に初めて言及
イギリスのEU離脱についてメイ首相は2月26日、議会下院での演説で、条件付きながら3ヵ月ほどの離脱延期を容認する姿勢を示した。メイ首相が離脱延期について言及したのは今回が初めて。
飯田)3月29日が離脱期限とされていて、あと1ヵ月に迫っています。メイ首相は離脱延期を否定されていたのですが、これはどういうことでしょうか?
高橋)最後の最後になって、にっちもさっちも行かなくなったのでしょうね。逆に言うと、3月末の話が6月にずれるだけです。こういう形で離脱すると、イギリスのGDPは1割減になります。そうすると、EUも大変ですよ。EU・イギリス発のリーマンショック級のことが起こるという事態もありえますね。それが3月末から6月に延びた。日本では参議院選挙もあります。どうなりますかね。
飯田)確かにそうですね。ちょうど国会の会期末、そしてG20です。
高橋)G20の頃ですよね。だからこういうときに話が出るのですよ。いまこういう感じですから、なかなか難しいです。現に混乱が起こっていますから、イギリス経済もそろそろだめですよね。だから、リーマンショック級というものはありえて、G20のときにそういうことが話として出るかもしれないですね。
飯田)もともとG20はリーマンショックがあった後に、G7では対応できないということでG20になったわけです。
高橋)そうですね、本来のG20の姿ですね。いまのところ大して議題がないのですが、これが大きな議題になる可能性がありますね。
飯田)日本企業にとっても先週ホンダがイギリスからの撤退という話が出ています。
高橋)どうなるか不透明すぎますからね。企業の立場としてはよくわからないということがいちばん困りますから。経済活動に良くないですね。
飯田)短期的には先延ばしになったということで、今度買いが入ったりもするようですが。
高橋)本当に短期的だと思いますよ。3ヵ月間だけでしょう。
飯田)それ以上は伸びませんか?
高橋)伸びるかもしれないですが、そうするとまたずるずるということになりますし。そうなるとメイさんも政治的に地位を保てなくなるかもしれませんよね。
飯田)メイさんはいままでつっぱって来た分だけ、これが折れたとなると、求心力がなくなるのではないかと言われています。
高橋)そういうこともありますね。メイさんがG20に来られるのか来られないのかとかね。
飯田)ここがもめてまずいことになると、イギリスどころかEUの主要人がみんな来られないみたいな。
高橋)本当にリーマンショック級なので、G20でいろいろなことを考えるとかね。
飯田)そうすると俄然、議長国の日本は大変ですよね。
高橋)いまのところG20の大きな議題はないのですけれど、これが大きな議題になるかもしれません。
飯田)そのころにはまた米中も分かりませんね。
高橋)中国がだめになっているかもしれないですしね。そこが議題になる可能性もあります。だから今回のG20ではリーマンショック級の問題がたくさんあって、アメリカも中国の相手国だから危ないかもしれません。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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