かつて海軍を悩ませた脚気の対策は「カレー」?
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明治時代に『脚気』という病気が大流行しましたが、原因がなかなか解明されませんでした。特に海軍では『脚気』で亡くなる軍人の方がとても多かったそうです。当時、高木兼寛さんは海軍医師をされていて、『脚気』の原因を探るための調査を行いました。
すると、同じ海軍でもイギリス海軍の間では、『脚気』が発生していないことに気づきました。そこでイギリスと日本の海軍の食生活を比較したところ、日本の海軍の食事はイギリス海軍の食事よりも圧倒的に炭水化物が多くて、タンパク質が足りないことが分かりました。それを受けて、高木兼寛さんは食事の改善に乗り出しました。
その1つが、イギリス海軍で食べられていたカレーです。カレーは栄養バランスに優れていて、調理が簡単で大量に作れること、そして何よりも美味しいという理由から、日本の海軍でも採用されることになりました。こうした食生活の改善で、海軍の間で『脚気』がなくなったそうです。
後に高木兼寛さんの研究は“ビタミンの発見”へと繋がって行きます。それまで『脚気』は“細菌による伝染病”だと考えられていましたが、最終的に“ビタミンB1不足が原因”だと証明されました。このことから高木兼寛さんは『ビタミンの父』と呼ばれるようになったそうです。
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