自己免疫疾患ってご存知ですか?
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ニッポン放送しゃべる編集部では、6月20日に開催された「アッヴィ 自己免疫疾患 アートプロジェクト」の表彰式の模様を紹介する。
免疫とは「疫(病)を免れる」、自分を守るために発達した人の防御システムです。人のカラダは異物が侵入を認識すると、免疫はそれを取り除こうとその異物を攻撃してくれます。しかし、正常な細胞や組織にまで過剰に反応し攻撃を与えてしまうことで生じてしまう症状が自己免疫疾患です。関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、乾癬、バセドウ病…、たくさんの自己免疫疾患があるんです。
この自己免疫疾患と向き合いながら、ご自身の視点・考え方・物の捉え方という意味で捉えた心とカラダ、症状の改善などから見出した日々の喜び、希望や目標などを、絵画、彫刻、立体造形、陶芸、写真、書道、手芸などのアート作品として自由に表現、また病と向き合ったエピソードを添えて応募をしていただいた企画、「アッヴィ 自己免疫疾患 アートプロジェクト」の表彰式が昨日行われました。
最優秀賞に輝いた久慈唯華さん(30歳)をはじめ、優秀賞・審査員賞・佳作の5歳から88歳の自己免疫疾患と闘う10名の方々が表彰されました。
<久慈唯華さんの応募エピソード>
小学校4年生の頃に尋常性乾癬と診断された。当時は虫刺されや、転んだ怪我のカサブタのような感じで捉えていて乾癬に対してショックを受けるほどの想像力もなかった。中学生になってから自分が皆とちがう扱いを生徒からも先生からも受けていることに気づき出した。私が普通の人間として生きていることに違和感を感じている態度だった。皆と違う私の姿に、彼らは本能で私の人権が薄いという判断をした。私は夢と希望と一緒に自分の殻に閉じ籠った。十数年人間じゃないものという自己評価で生きた。卵の殻が壊れそうな機会が何度かあったが、勇気が出ず、何度も修復しながら自分の世界を生きた。
3年程前、生物学的製剤に出会い、病気の症状が出なくなった。皆が私の目を見て話してくれる。私の話を聞いてくれる。今までとは違う世界に来てしまった。やっと私は人間として生まれたんだ。そう思った。卵の中で育ってきた魂は人間に受け入れてもらえるだろうか。