日米貿易~ポイントは「いかにトランプ大統領の手柄にすることができるか」

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月5日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。閣僚級協議を終えた日米貿易交渉の今後の進展について解説した。

日米貿易、9月合意を視野にかなり前進か

日米両政府は日本時間の3日未明、ワシントンで貿易交渉の閣僚級協議を終え、茂木経済財政担当大臣とライトハイザー米通商代表部代表は9月までに大筋合意を目指す方針で一致した。自動車や牛肉の関税削減や撤廃を巡って立場の違いが残っており、今月(8月)中に再び閣僚級協議を開き、前進させる方針である。

飯田)9月までに大筋合意を目指すというところで、9月は国連総会等々もありということなのですかね。

須田)そうですね。年末になれば、大統領選挙が本格化します。すでに民主党はテレビ討論会などを開いているなかで、トランプ大統領も相当意識しています。それが本格化する前に、トランプ政権としての一定の成果を出さなければいけないということだと思います。自動車と牛肉にほぼ絞り込まれて来たのでしょう。自動車に関して言いますと、やはりラストベルト地帯(さびついた工業地帯)、つまり失業者あるいは低賃金にあえぐ地帯に雇用を回復させるという点です。これについてはトヨタを中心に、「もっとアメリカに投資して行きます、工場を作ります」という動きを見せていますから、一定の成果があるのではないでしょうか。

トウモロコシを売ることが中西部農家に対するトランプ大統領のアピールになる理由

須田)もう1点は牛肉を、アメリカにとってみればもっと買ってもらえるような環境を作る。トランプ大統領の支持基盤というと、中西部の農村地帯が強力な地域です。そういった支持者たちにアピールするためにも、ここは譲れない状況です。そして牛肉はニッチなように思えるかもしれないけれど、アメリカの農家はそんなにたくさんの作物を作っているわけではなくて、種として5品目、トウモロコシ・小麦・大豆・菜種等々です。そのなかでもトウモロコシは大きな生産規模を誇っています。人間が食べるスイートコーンではなくて、大部分が飼料用穀物です。ですからトウモロコシの生産農家にとっても、牛肉が売れるということは嬉しいことなのです。

飯田)なるほど。飼料として食べさせるから、間接的にデントコーンも輸入する、ということになるのですね。

須田)日本は牛肉を高く買ってくれる。高く買ってくれる国に大量に輸出するということになると、中西部の農家に対しても強力なアピール材料になるということなのです。

飯田)確かに畜産農家のことは考えるのですが、牛肉などは一石二鳥であると。裾野が広いのですね。

民主、急進左派が直接対決 =2019(令和元)年7月30日、米デトロイト(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

目に見える形でいかにトランプ大統領の手柄にすることができるか

須田)先ほどの話に戻りますけれど、この問題は、トランプ大統領再選戦略の一環と考えていいと思います。

飯田)そうすると日本としても、おいそれとこれを駄目だと言うわけにはいかない。対応を間違えられないということですか?

須田)目に見える形で、いかにトランプ大統領の手柄にすることができるかということが、いまの日本に課せられた役割です。

飯田)そこは技術が必要ですね。

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