探知できない北朝鮮のミサイル~日本のするべきことは何か
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ニッポン放送「飯田浩司の OK! Cozy up!」(9月23日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。日本政府が北朝鮮の発射したミサイルに関して、複数回、軌道を探知できなかったという報道について解説した。
日本政府、北朝鮮のミサイル探知できず
共同通信の報道によると、北朝鮮が5月以降発射を繰り返した短距離弾道ミサイルに関し、低い高度や変則的な軌道の為、日本政府が複数回、発射後の軌道を探知できなかったことが22日にわかった。北朝鮮はミサイル防衛網の突破を目指していると見られ、日本政府は危機感を強めている。
飯田)共同のこの書きぶりでは、韓国との間の軍事情報包括保護協定が破棄されたことが痛いのだというようにも読めます。
須田)破棄に追い込んだ日本政府に対する批判もほのかに感じますが、そういう問題でしょうか? 現状、ミサイルの配備以外に北朝鮮は、潜水艦発射型のミサイルを開発し、竣工しているという情報も出ています。そこはやはり日本の、或いは敵対国のミサイル防衛網突破を強く意識しているのは間違いありません。潜水艦発射型のミサイルをGSOMIAで対応できるかというと、できない。日本としては、飛んで来たミサイルを探知して迎撃するという仕組み以外に、日本に対してミサイルを打つことを思いとどまらせる、抑止する状況を作ることも必要なのだと思います。
抑止のために日本も中距離ミサイルの配備をするべき
須田)1つは、アメリカと旧ソ連、ロシアとの間で交わされたINF(中距離核戦力)全廃条約が撤廃されました。これを受けてアメリカは極東も含め、各国政府に対して中距離ミサイルの配備を水面下で打診し始めています。日本はそれをどう受け止めるのか。それをやってしまうと専守防衛や非核三原則の問題になるので、その議論もしなければならない。私は配備すべきだと思います。それ以外にも敵地攻撃、座して死を待つわけではなく、攻める敵に対して攻撃を加えるということ。これについては個別的自衛権、及び専守防衛の現行憲法のなかでできるという国会答弁もあります。それを現実的にやるかどうか。このあたりもきちんと議論ができる体制を整える必要があるのではないでしょうか。
専守防衛、非核三原則の議論をし、体制を整えることも必要
飯田)日本が自分の国を守るとなると、まずは個別的自衛権でやるのがいちばんの筋ではあるけれども、憲法の制約があるということを考えると、日米同盟もうまく活用しながら守って行くことが必要です。
須田)そうですね。日本を守るという観点から言うと、「これは個別的自衛権でできるのか、これは集団的自衛権だからまだできないのか」ということは、ナンセンスではないですか。
飯田)ミサイルが撃たれたら、何分間かで判断できるかという話もあるわけですよね。
須田)日本として何をやるべきなのか、そのためには何が足りないのかということを考えるべきではないかと思います。
飯田)北は核兵器の開発もどんどん進めているということを考えると、向かって来る弾頭に核が乗るような可能性もあるわけですよね。
須田)勿論あります。その前に外交交渉の話し合いでという議論もありますが、交渉をするにしても体制を整えて、カードを持つことが大事だと思います。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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