れきしクン「ぜひ行くべき」~小田原“石垣山城”と長野“荒砥城”
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、歴史ナビゲーター・歴史作家のれきしクンが出演。れきしクンの好きな2つの城について語った。
黒木)今週のゲストは歴史ナビゲーターで歴史作家のれきしクンです。私は福岡の出身ですけれど、大河ドラマ「軍師官兵衛」をやったときに、福岡城へ行きました。
れきし)見ましたよ。
黒木)そうですか。「福岡にお城があったのね」というくらい、福岡の人も知らないのですよ。
れきし)普通の生活に入りすぎていると、気づかないものですね。
黒木)そうですね。
れきし)歴史は再発見がまた面白いですよね。
黒木)きょうは、れきしクンの好きなお城を紹介してください。
れきし)はい。まず、神奈川県小田原市に、石垣山城というものがあります。
黒木)小田原市にあるとおっしゃるから、小田原城かと思った。違うのですね、やはりマニアックですね。
れきし)小田原城は北条家のお城で、江戸時代にもあったお城なのですが、その西側に、豊臣秀吉が小田原城の北条家を攻め滅ぼすために作った「石垣山城」というお城があります。
黒木)石垣山城。
れきし)もともと笠懸山という名前だったのですが、石垣が立派だということで、石垣山城と呼ばれるようになりました。ここには思い入れが強くて、毎年初日の出をここで見ています。いまスマホにある、これです。相模湾、太平洋に浮かぶのですが、城跡から見ている初日の出です。
黒木)これは、お城の上に登られて見ているのではないのですか?
れきし)お城に隣接してある城跡のところに、パティシエの鎧塚さんという方のお店があります。そこが整備されていて、初日の出が見られるようになっていて、そこで毎年見ています。
黒木)見られない年もあるのですか?
れきし)ないのですよ、これが。毎年見られます。毎年、その鎧塚さんのところでシチューが出ます。6時すぎくらいからスタートしてくれて、そこのシチューを食べて、家に帰って毎年が「スタート」という感じなので、思い入れは深いです。
黒木)石垣山城自体はどうなのですか?
れきし)石垣が本当に立派です。あと、秀吉のお城が関東にあるというのは、一般的にはあまり知られていません。秀吉だと大阪城など、あちらのほうではないですか。
黒木)観光できるのですか?
れきし)できます。建物はもう全部残っていないのですが、立派な石垣を触ることもできます。あと、石垣山城のイベントで「一夜城まつり」というものがありますが、そこでは秀吉役で僕が出演して、講演会をします。
黒木)秀吉のことも好きなのですか?
れきし)そうですね。秀吉には関東のいろいろなお城が攻められているのですが、私の出身は埼玉の熊谷というところで、ご先祖様が籠城していた「忍城」というお城が秀吉に攻められているのですよ。だから、先祖が攻められた武将の役をやってしまっているので、かなり罰当たりですよね。秀吉役をやるときは、必ずお墓参りに行くことにしています。
黒木)他におすすめは?
れきし)長野県に「荒砥城」というものがありまして、ここはよく大河ドラマで撮影に使われているロケ地があります。天守などの大きい建物はないのですが、戦国時代のころの山の上にあるお城を再現した、まるでセットのようなお城です。これは、CGではありません。
黒木)これがあるのですか?
れきし)これがあるのですよ。「えっ!」という感じですよね、本当に。これは復元したものです。
黒木)山の上に。誰が作ったのですか?
れきし)自治体の人がつくったものです。
黒木)ここを借りてロケをしたらすごいですよね。
れきし)下が戸倉上山田温泉という温泉街になっているのですよ。有名な温泉街なのですけれど、静かな温泉街なので、そちらもおすすめです。お城で疲れたら麓の温泉で癒すという感じです。
れきしクン(長谷川ヨシテル)/歴史ナビゲーター・歴史作家
■1986年生まれ。埼玉県出身。本名:長谷川ヨシテル
■大学卒業後、ワタナベコメディスクールに入学。漫才師としてデビュー。
■解散後、「歴史好き」であることから、歴史ナビゲーター・歴史作家として活動。
■歴史に関するクイズ番組で優勝するなど、豊富な知識を有する。
■現在は、日本全国でのイベントや講演会、また歴史に関する番組・演劇の作家や歴史ゲームのリサーチャーも務めるなど、芸人として培った経験を生かし、明るくわかりやすいトークで歴史の魅力を伝えている。
■中高地理歴史教員免許・歴史能力検定2級(日本史)・日本城郭検定準1級を所持。
■著書に『ポンコツ武将列伝』『あの方を斬ったの…それがしです』など。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳