安倍総理が北朝鮮へ「新日朝平壌宣言」を打診した可能性は
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月18日放送)にジャーナリストの有本香が出演。安倍総理が金正恩委員長に新たな首脳宣言づくりも可能と打診していたとするニュースについて解説した。
首脳会談と共に打診していた新たな日朝首脳宣言づくり
共同通信によると安倍総理大臣が2019年5月、北朝鮮の金正恩委員長との前提条件のない首脳会談を呼び掛けた際、新たな首脳宣言づくりも可能と打診していたことが16日までにわかった。
飯田)この打診に対して、北朝鮮がどのような反応をしたかは伝えられていません。これは共同通信のみが出しているようです。
有本)そのため、まだわからないところではあります。ただ昨年(2019年)2月、ハノイで米朝首脳会談があり、その後に日本側がかなり動きを活発化させたことは間違いありません。
飯田)当時の内閣情報調査室の室長だった北村さんが、いろいろ会っていたという話も出ています。
日本が活発に動いていたことは事実
有本)現在の国家安全保障局長ですね。日本側から複数の筋があるのは、かなり異例だと思います。通常は二元外交だと言われてしまうので、一本化してしか会いません。北村さんは外務省の人ではありません。
飯田)もともとは警察官僚ですね。
有本)それ以外に、議員筋からも北朝鮮に対しての接触を、かなり積極的に去年(2019年)の春ごろしていました。それは私も情報を貰っています。とにかく北朝鮮はあのような国なので、過去に日本側が一元外交で行って来たことも功を奏していないため、やれることはすべてやるのだということを言っていました。また、小泉政権時代の日朝平壌宣言を上書き、レベルアップさせ、現実に合ったものにしようという希望が日本側にはあります。具体的な案を本当に投げたかどうかは、私は疑問符をつけています。ただ、そういうねらいがあったことと、かなり接触をしていたということは事実です。共同通信だけが報じていますが、共同通信は平壌に支局があります。支局があるから北朝鮮側の情報が深く取れるという見方もできますし、あちらはプロパガンダが上手いので、その一連のものというきびしい見方をしてもよいのではないかと思います。
飯田)向こうからのメッセージなのか。
有本)現在、北朝鮮は非常に困窮していますが、簡単にあちらが引いて来るということはまずありません。何かを仕掛けているのかなという気もしますよね。
飯田)制裁がある程度効いていて、経済が困窮しているという説もあります。一方で北朝鮮からの石炭は、約8割が瀬取りで中国に行っているという話もあります。
経済的な困窮から金正恩委員長の健康面の不安まである情報
有本)中国を絡ませて、瀬取りがあるというのは事実です。ですが、2017年からの2年以上の経済制裁は、史上かつてないほどの非常にきびしい経済制裁です。これによって北朝鮮が困窮していることは間違いありません。また、金正恩委員長の健康問題も以前から言われています。朝鮮半島ウォッチャーとして私が信頼している李相哲さんは、去年の夏に金正恩さんの健康状態は相当悪いのではないかということを言っていました。ステロイド治療を行っているとか、いろいろな噂があるということだけではなく、精神的にもかなり追い詰められているのではないかということです。そして、妹さんに代を譲るのではないかということも言っていましたので、いろいろな変化が起こる可能性はあります。ただ日本側がそれを上手く使えるかどうかですね。
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