「桜を見る会」ANAホテル領収書発行~総理国会答弁と一致
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月24日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。「桜を見る会」前日にANAホテルが「上様」で領収書を発行していることが判明したという産経新聞のスクープ記事について解説した。
ANAホテルが「上様」で領収書を発行
「桜をみる会」前日に安倍総理の後援会が主催した夕食会の会場、ANAインターコンチネンタルホテル東京が発行したとする領収書を、参加者が実際に受け取っていたことがわかった。宛名は「上様」と記され、総理の国会答弁と一致している。
飯田)2月22日の産経新聞が、写真入りで記事を掲載しています。領収書を発行したか、していないか、そして領収書を個人の名前で出したのかどうか。後援会主催であれば、政治資金規正法に反しているのではないかという話もあったのですが、領収書が出て来ました。
産経新聞のスクープ
須田)実は私も先週、山口県に入っていろいろ取材しました。領収書の宛名は実名で書かれていたのかどうか、全日空ホテルの広報担当者の回答だけでは裏付けが取れたということにはならないので、領収書の存在がいちばん重要になるため調べました。調べてみても、安倍事務所サイドは領収書を入手していないようでした。そういう状況ですから、マスコミ各社も野党も領収書の内容を確認せずに、国会での質疑や報道が相次いだ。誰も現物を入手していないにも関わらず、首相答弁で嘘をついているという話だけが1人歩きしていました。その状況のなかで、産経にやられました。どういうルートで入手したのかはわかりませんけれども、実際に現物が出て来てしまうと、大前提として全日空ホテルサイドが説明していたことが虚偽だったというか、宛名を空白にするか上様とするかでは似たようなものですけれども、あれは仕方がないです。広報担当者の、マスコミ或いは野党サイドの問い合わせに対する回答ですから、原理原則で税務署との問題もあるでしょうし、そう答えざるを得ない。それとはまた別に、営業セクションがどういう対応をしていたのかということは違う話ですから。それだけを元に、報道や国会質疑を繰り返して来た。なぜそこで現物を入手する方向に頑張らなかったのかと思います。
飯田)国会での答弁があった直後に、新聞各社がもう1回ANAホテルに確認したら、「総理の答弁は間違っていた」と翌朝の一面トップが出るという、リンクしている感じで話が進みましたよね。
マスコミ各社は疑惑の修正報道せず
須田)今回この報道が出て、事実上は総理の答弁が一致しているとわかって以降、マスコミ各社は修正をまったくしていません。その疑惑がなかったことになってしまっています。
飯田)本当ですね。24日の朝刊は「予算審議のこれからの行方」となっていて、これから先の焦点は検察の人事だ、定年の延長問題になりそうだと。「ちょっと待って、先週まであなたたちは何と言っていた?」と言いたくなりますよね。
須田)「桜を見る会」問題はどうなってしまったのか。桜が散るまでやるのではなかったのか。
飯田)「散ってもやる」と言っていた政党幹部もいましたよね。
須田)そうなのですよね。総理を攻撃するためだけに、マスコミ報道や国会での審議が行われていて、結果的にその裏付けが取れてしまうとなかったことになってしまうというのは、あまりにもレベルが低すぎるのではないでしょうか。きちんと決着して欲しいですよね。みんなが産経新聞を読んでいるわけではありませんから。
飯田)何紙も取っている人はいませんしね。
須田)今回の件について「事実関係はこうでした」と言わないと、結果的に総理答弁に虚偽があったような印象で、このまま続いてしまいますからね。
飯田)大スクープなのに他各社が追いかけないですね。
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