新型肺炎よりも「桜を見る会」を追及する野党の姿勢
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月10日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。予算委員会で行われた北村創生大臣の「桜を見る会」をめぐる不安定な答弁とそれに対する野党の行動について解説した。
北村地方創生大臣の資質、集中審議
衆議院予算委員会は12日に、「桜を見る会」をめぐる公文書管理問題で不安定な答弁が続く北村誠吾地方創生担当大臣の資質が新たな焦点に浮上し、野党が追及する構え。北村大臣は予算委員会で7日、「桜を見る会」推薦者名簿の保存期間について明確に答弁できず立ち往生し、反発した野党議員が退席して質疑が再開されないまま予算委員会は散会となった。
飯田)野党側は適性を吟味せずに任命したとして、安倍総理の任命責任も問う構えです。いま本予算の審議が続いていますけれども、与党は野党が欠席してもそのまま審議時間を積み上げて、採決に持って行こうという動きもあるようです。
いま議論すべきは「桜を見る会」ではない
須田)大前提として言えば、北村大臣は当選7回です。とりあえず大臣にしておこうかというような、「とりあえず大臣」であることは間違いないけれども、さはさりながらその資質を、しかも「桜を見る会」の答弁を求めるというのは果たしてどうなのか。衆議院予算委員会というなかで、それをやる必然性、必要性があるのかどうか。野党にとって最大の見せ場は、衆参の予算委員会なのです。だからこそ予算委員会で政府追及をするわけです。そのいちばん大きな材料が「桜を見る会」です。IRをやるとブーメランが返って来るから及び腰になる、だから桜を見る会の一本槍でやっている。そこにプラスワンする形で、北村大臣の資質というものを乗せた。確かに野党の見せ場はここしかないわけだから、わからなくもないけれども、それをやっているような状況かということを考えるべきではないでしょうか。
飯田)新型コロナウイルスの影響でマスクが足りないとか、いろいろなことが言われているなかで、これをやっているのを見ると「ちょっと違うのでは?」と思ってしまいます。
須田)そこを批判すると、「いやいや、他の委員会ではきちんとやっています」と言います。他の委員会でやっているなら、こっちもきちんとやれよという話ですよね。
新型肺炎についての問題こそ議論すべき
飯田)他の委員会できちんとやっているならば、予算委員会などの目立つところでは何をやってもいいのか、ということになってしまいますよね。
須田)新型肺炎についても、いまの日本政府の対応で問題だと思われるところはいくつも出ているわけだから、これを予算委員会でやって状況を改善する。何が足りないのか、何が問題なのかというところを、具体的に答弁で引き出す。国民の支持を集めるためには、そういう建設的な議論の方が野党にとってプラスになるのではないかと思います。
飯田)大臣だけでなく、政府からも官僚の方々が来て答弁するわけではないですか。それこそ備蓄しているマスクを出す話も、できないことはないですよね。
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