野党に求められる“質問力”
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月6日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫と衆議院議員の馬淵澄夫が出演。6日から始まる予算委員会の一般質疑について解説した。飯田浩司が休みのため新行市佳が進行を務めた。
野党はポイント稼ぎのために粗探しをしがち~一般質疑こそ政府の問題点を明らかにする野党の見せ場
3日から始まった2020年度予算案に関する衆院予算委の基本的質疑は5日で終わり、6日からは一般質疑に移る。
鈴木)メールもいただいているのですが、静岡県富士宮市の“モーモーモー”さんから。「国会の会期中、危機管理に必要な法律を与野党が協力して、迅速な審議で成立すべきです。国会は粗探しの場ではないのではないでしょうか?」という厳しい質問が来ています。
馬淵)状況は日々変わるので、コロナウイルスについての質問はそれも考慮しなければいけません。6日からの一般質疑は総理出席ではなく、各閣僚が出ますので、丁寧な政策議論ができるのです。
鈴木)より専門的になるのですね。
馬淵)総理が出席してテレビ中継もあると、どうしても総理の答弁を引き出す、あるいは総理は乱暴な答弁を繰り返されますから、それを際立たせたがるのです。
鈴木)野党はポイントが取れると思いますからね。
馬淵)そういう質問が多くなるのですが、実は一般質疑では閣僚の答弁には問題がないのか、あるいは政府参考人と言われる官僚答弁を引き出して、事実関係を明らかにした上で矛盾がないのかなど、深い議論ができる場所なのです。この一般質疑こそ政府の問題点を明らかにする野党の見せ場だと思います。
野党に求められている“具体的な政策”
鈴木)古い話ですが、民主党政権ができる直前は民主党に質問力があったのです。2人いるのですが、1人は「ミスター年金」の長妻さん。もう1人が「ミスター耐震偽装」の馬淵さん。あのときは専門性のあることを馬淵さんたちが調べて、そこから自民党が崩れて行きました。いまの野党には、これが求められているのではないでしょうか。
馬淵)安倍総理の政権が長いので、どうしても総理の乱暴な発言や丁寧さを欠く議会運営に焦点が当たりがちなのですが、その陰ではずさんな政策や法律、制度、国会の審議を通さずにものごとを決めるようなことがあります。そのなかで政策論をやって行くと、国民のみなさんにも「こんなことが起きているのか」と、自分たちの生活にどう直結するのかが見えて来るのですよ。それを繰り返すことによって、それに代わり得る対案を提示できる野党なら任せてみよう、ということにつながるわけで、地味に見えるけれども、大切な取り組みだと思います。
鈴木)安倍さんの印象ですが、けっこう無理な答弁をしているなと思います。国民もそういう印象を持っていると思います。だけど、安倍さんでなければ誰がいるのだとなったときに、野党に政策があれば野党を支持するのでしょうが、それが見えないものだから、結局は安倍さんへの消極的支持という構図があるのだと思います。まさに代わるものというのは、馬淵さんの言う政策ではないのでしょうか。
馬淵)そうだと思います。残念なことに立憲・国民の合流もならず、野党はバラバラですから、この状況で旗が重要なのです。どういう政策を掲げて、安倍政権に代わることができる政権を持つのだという、意思を見せられるかどうかです。いまは何もない。少なくとも民主党政権のときには「政治主導」という言葉がありました。「コンクリートから人へ」という言葉も含めて、社会がどう変わるかがイメージできたのです。いまは立憲、国民、その他の野党も含めてどういう社会をつくるかという旗が、みなさんには見えないと思います。
山本太郎氏と連携する馬淵氏
鈴木)それが馬淵さんの言う減税であり、経済政策、あとは地方の活性化ですよね。この辺りの根回しはされていないのですか?
馬淵)私のいちばん大事な仕事だと思います。それこそ事故から復活して、命を再びいただけたわけですから、まさに政界再編の下支えが私の仕事だと思います。必ずやり遂げなければならないと思いますし、そのために政策をしっかりと掲げて行く。野党が1本にまとまるような共通政策を掲げる。それは、国民が「やって欲しいな」と思うことですよ。いまの苦しい生活を何とか変えて欲しいというところに、光を当てなければいけない。
鈴木)れいわの山本太郎さんなどとは、相当連携をしているようですね。どれくらいの密度なのですか?
馬淵)四六時中相談をしながら、どういうことをアプローチして行こうという話をしています。
鈴木)馬淵さんと山本さんは、方向としては1つになって動いていると思っていいのでしょうか?
馬淵)少なくとも政策に関しては、その方向でやって行こうということで一致していますから、より多くの仲間を巻き込みたいと思っています。
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