緊急事態宣言~東京都はなぜ連休前に自粛要請をしなかったのか
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月8日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。7日に発出された緊急事態宣言とそれを受けた東京都の対応について解説した。
東京都は施設の使用制限などを11日から実施
安倍総理は7日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令した。東京都の小池知事はこれを受けて記者会見し、5月6日まで外出の自粛を要請するとともに、施設の使用制限を要請する対象について国と調整し、11日(土曜日)から実施したいとの考えを示した。
小池知事)4月9日までに、都としての使用制限に関して成案を得たいと思います。そして外出自粛の効果も踏まえながら、翌10日の発表、11日からの実施。こういうスケジュール感で行きたいと存じます。
飯田)理髪店が対象になるかどうかというところで、国と都に食い違いがあると報道されています。施設の使用制限要請の対象について、土曜日からというのは少しタイムラグがありますね。
高橋)きょうから施行ですが、関係者が多いので周知期間ということだと思います。土曜日がやりやすいのかもしれませんね。
飯田)金曜日まで経済が動いていて、土曜日だと切り替えがやりやすい。
高橋)そういう配慮だと思います。
飯田)東京都、特に小池知事は緊急事態宣言を出してくれと言い続けていたわけですが、国とすり合わせがうまく行かないところもあるのでしょうか?
3月の連休前、大阪は兵庫との行き来を自粛したが、東京都はやらなかった~そのツケがいま出ている
高橋)これはかなり前から予定されていた話なので、すり合わせは終わっていると思いますが、案外東京都と国は関係がよくありません。実は3月の3連休の前に、東京都と大阪は危なかったのです。
飯田)3月20日~22日あたり。
高橋)3月19日の専門家会議で、コロナウイルスのいろいろなデータが出ています。大阪はそのデータをもとに、3連休の前に兵庫と大阪は行き来するなと言ったでしょう。でも東京都はそういうことをやらなかったので、私は疑問を持っていました。
飯田)同じデータを持っているはずでしょうと。
高橋)東京都の方がやるべきだったというデータなのです。こういうものは10日~2週間後に影響が出るので、あのときにやらなかったから、ここへ来て爆発的に増えました。
飯田)最近は100人を超えるか超えないかというところで、感染者数が増えているのは、まさにその判断の違い。
高橋)そうです。あのときにやっていればもっと違う光景が見れたのに、と私は思いますね。
飯田)新型コロナウイルスの特性として、潜伏期間が非常に長いというところがあるから、先手、先手でやらないと後から数字の爆発が起こる可能性があるわけですよね。
高橋)3月の3連休前がかなり危なかったのだけれど、結果的に何もせず、花見などでゆるんでしまった。その結果がいまだということです。
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